真夜中食堂――翻訳家が世界の料理をつくってみた
第一夜 ニューヨーク――Chicken over Rice
ニューヨークの屋台で人気だというチキン・オーバー・ライス。
ターメリックライスの上に焼いた鶏肉を乗せ、ヨーグルトソースをかけたもの。言ってみれば「ニューヨークのイスラーム風焼き鳥丼」ですな。
ほんものチキン・オーバー・ライスはまだ食べたことがないのですが、英語のレシピを検索して自分なりに再現してみました。
ごはんと鶏肉とトマトを混ぜながら一口食べると、「あー、これはビールだ」と思わず声が出ます。
チキン・オーバー・ライス(2人前)
【材料】
チキン:
鶏もも肉 200~300グラム(あるいは食べたいだけ)
オリーブオイル 大さじ2
レモン果汁 大さじ1
オレガノ 大さじ1~2(粗みじん切り)
コリアンダー 大さじ1(粗みじん切り)
ニンニク 2片(すりおろす)
塩・粗挽きのこしょう
ターメリックライス:
米 人数分(本来はインディカ米を使いますが、日本米でも可)
無塩バター 大さじ1
ターメリック 小さじ1/2
クミンパウダー 小さじ1/2
鶏ガラスープ 米1合に対して330mlを目安に
塩・粗挽きのこしょう
ソース:
プレーンヨーグルト 大さじ2
マヨネーズ 大さじ2
レモン果汁 小さじ2
ホワイトビネガー 小さじ1弱
刻んだパセリ 好きなだけ
塩・粗挽きのこしょう
付け合わせ:
ミニトマト、好みでレタス
【つくりかた】
1.【チキン】オリーブオイル、レモン果汁、オレガノ、コリアンダー、ニンニクをミキサーにかけてなめらかにし、軽く塩を加える。半分に切った鶏もも肉を加えてよくなじませ、ジプロックに入れて冷蔵庫で2~3時間マリネする。
2.鶏肉を取り出し、塩・こしょうで味付けする(こしょうを多めに)。片面を中火で4分ほど焼き、ほどよい焼き色がついたら裏返し、さらに5分ほど焼く(焦がさないように!)。中まで火が通ったら皿に取り、5分ほど冷ます。
3.【ターメリックライス】深めのフライパンにバターを溶かす。ターメリックとクミンパウダーを加え、すぐに米(研がずにそのまま使う)を入れてかき混ぜながら2~3分炒める。鶏ガラスープを注ぎ、塩こしょうを軽く加え(鶏ガラスープに塩分が含まれている場合は塩は不要)、ふたをして水分がなくなるまで炊く(パチパチと音がしてきたら火の止めどきです)。火を止め、そのまま15分ぐらい蒸す。
4.【ソース】ヨーグルト、マヨネーズ、レモン果汁、ホワイトビネガー、パセリをよくまぜ、塩とこしょうで味をととのえる(こしょうを多めに)。
4.器にごはんを盛り、薄めに切った鶏肉を乗せ、ヨーグルトソースをたっぷりかける。付け合わせに、半分に切ったトマトを添える。好みで幅1cm弱に切ったレタスも添える。
【シェフから】
この料理は、器に盛って食卓に運んだ時点ではまだ完成していません。各自が鶏肉、ごはん、トマト、ソースを自分なりに混ぜながら、皿の上で自分の世界(好みの味加減、食感)をつくりだしてはじめて完成します。揚げタマネギや、好みで生のコリアンダー(パクチー)をのせると、さらにおいしくなります。
このレシピは英語のサイト(http://goo.gl/ulR3Et)を参考にしながら、適宜アレンジしました。
※補足:写真とちょっと違うのですが、鶏肉は食べる直前にそぎ切りにして、ご飯が隠れるぐらいたっぷりのせ、ソースもたっぷりかけたほうがおいしく食べられるようです。主役はあくまでチキンで、ごはんは脇役ぐらいな感じで。
(シェフP、ときどき翻訳家)