今月の新刊1冊目(2017年10月)

united states of america 『くまのプーさん プーさんとあそぼう』

10月の新刊1冊めは、プーさんと仲間たちのほのぼのエピソードを集めた『くまのプーさん プーさんとあそぼう』です。

小学館刊

小学館刊

2017年は、ディズニーの長篇映画『くまのプーさん』公開40周年。

フルカラーのかわいいイラストがたっぷり。
心あたたまる5篇の短篇が収録されています。

ながめるだけで笑顔になれる1冊です。
はちみつをたっぷりかけたパンケーキといっしょに、いかがでしょうか。

(N)

今月の新刊10冊目(2017年9月)

united states of america 『ソマリランドからアメリカを超える──辺境の学校で爆発する才能』

舞台は、破綻国家として有名な「ソマリア」ではなく、「ソマリランド」。

KADOKAWA刊

KADOKAWA刊

ソマリランドはもともとソマリアの一部でしたが、ソマリアの独裁政権が崩壊して無政府状態になった1991年に「ソマリランド共和国」として独立することを宣言しました。独自に民主化を進め、いまでは普通選挙で議員や大統領を選び、平和的に国家を運営しています。

けれども、ソマリランドは国際的には国家として承認されていないので、国際組織からの援助を受けることも、貿易交渉の席につくこともできません。「もっと勉強したい、外の世界を見てみたい」と願う若者が国外に出ることもできないのです。

この物語の語り手は、そんなソマリランドに飛び込んで学校をつくったアメリカの若者です。

アメリカでヘッジファンドを経営していた三十代前半の著者ジョナサン・スターは、ソマリランドのことも教育のこともほとんど何も知らないまま、会社をたたみ、私財をなげうって、ソマリランドに学校をつくりにいくことを決意します。

当然、想定内のものから驚くようなものまでさまざまなトラブルに直面しますが、ジョナサンの学校は着実に結果を出して、設立からわずか数年で、なんとMIT、ハーバード、イェールといったアメリカの名門大学に次々と学生を送りこむまでに!

多くの人がこれを「奇跡」と讃えましたが、ジョナサンは「奇跡なんて必要ない」と言い切ります。
では、不可能といわれた目標を実現させたのは、いったい何だったのでしょうか……?

解説は講談社ノンフィクション賞を受賞した『謎の独立国家ソマリランド』の高野秀行さんです。なんと、ジョナサンの学校の前を通られたことがあるとのこと! こちらもお見逃しなく。

(N)

今月の新刊9冊目(2017年9月)

united states of america 『北朝鮮を撮ってきた! アメリカ人女性カメラマン「不思議の国」漫遊記』

アメリカ人女性カメラマンによる、北朝鮮旅行記です。

原書房刊

原書房刊

10日間の旅行中の出来事が、多くのカラー写真とともに綴られています。あまり知ることのできない、北朝鮮の街や人の生き生きとした様子を垣間見ることができます。

今月の新刊8冊目(2017年9月)

germany 『ローダンNEO 3 テレポーター』

世界最長のスペースオペラ〈宇宙英雄ローダン〉シリーズの新プロジェクト、〈ローダンNEO〉の第3巻。

早川書房刊

早川書房刊

ペリー・ローダンはゴビ砂漠に独立都市テラニアの建設を開始します。しかし、アルコン人クレストの病状は《スターダスト》内の設備では治療できないほど悪化しており、一刻の猶予も許されない状態です。クレストを地球の医者に診せる必要があるものの、依然として中国軍に包囲されているため、エネルギーシールドから出ることもままならず……。

はたしてクレストの命を救うことはできるのか、緊迫した状況が続きますが、その中にも笑いを誘うユーモラスなシーンや、SFファンなら思わずニヤリとしてしまう場面があり、今作も読者の心を掴んで離さない展開になっています。

また、第1巻『スターダスト』に出てきた特殊能力を持つ少年が再登場します。自身の能力を大きく開花させた彼は、この力を発揮して大活躍。ローダンの物語と同時並行で進むこちらのストーリーも面白い! 特に、冒頭で少年が登場するシーンにはインパクトがあり、読み始めから作品の世界に一気に引き込まれます。

ストーリーテリングの巧みさに乗せられてページを繰る手が止まらない、そんな作品です。

(I)

今月の新刊7冊目(2017年9月)

united states of america 『ゴッホの耳 天才画家最大の謎』

8月26日から、札幌の北海道立近代美術館を皮切りに、ファン・ゴッホ美術館国際共同プロジェクト『ゴッホ展――巡りゆく日本の夢』が開かれています。その後、東京では10月24日から東京都美術館で、京都では2018年1月20日から京都国立近代美術館で巡回展示される予定です。

早川書房刊

早川書房刊

1888年12月、南フランスのアルルで、画家のフィンセント・ファン・ゴッホ(1853-90)はみずからの耳を切り落としました。ファン・ゴッホはなぜ、このような衝撃的な事件を引き起こしたのでしょうか。

耳を贈られた謎の女性「ラシェル」とは何者なのか? 精神科病院入院のいきさつは?……

イギリス生まれの作家で、南フランスに移住したバーナデット・マーフィーが、アルル時代のファン・ゴッホを徹底的に調べあげて執筆した、渾身のノンフィクション。新発見の資料を通して、ファン・ゴッホが生きた世界が見えてきます。

BBC RADIO 4で「BOOK OF THE WEEK」に選ばれ、2016年には本書に基づいてドキュメンタリー番組も制作されています。

ゴッホ展の前に、あるいはゴッホ展を見たあとに、ぜひ本書のページを繰ってみてください。

(S)

今月の新刊6冊目(2017年9月)

united states of america 『カテゴリーキング――Airbnb、Google、Uberはなぜ世界のトップに立てたのか』

多くのスタートアップ企業が淘汰され消えていくなかで、画期的なイノベーションを実現して大成功を収める会社の違いはどこにあるのか?

集英社刊

集英社刊

シリコンバレーの気鋭のコンサルタント集団「プレイ・ビガー」の3人が、「カテゴリー」というキーワードをもとに、新たな成功戦略を提唱する一冊です。

Facebook、Google、Salesforce.com、Uber、VMwate、Netflix、IKEA、Birds Eye、5-hour ENERGYやPixarは共通して、製品やサービスの新たなカテゴリーを創造し、発展させ、市場を支配し続けてきました。

新しいカテゴリーを打ち立て、「カテゴリーキング」になるにはどうすればいいのか。その方法を伝授します。

(S)

今月の新刊5冊目(2017年9月)

Great Britain 『僕はガウディ』

《芸術家の素顔》シリーズの記念すべき10人めは、サグラダ・ファミリアで有名なアントニ・ガウディです。

パイインターナショナル刊

パイ インターナショナル刊

このシリーズはこれまで、ウォーホル、ダリ、ポロック、ベーコン、ゴッホ、マティス、モネ、カンディンスキー、ダ・ヴィンチと刊行されてきました。

アントニ・ガウディといえば、
「頭のネジがぶっ飛んだ、修道士のような建築家」
「建築の天才」
「聖人ぶった保守主義者」
「神の建築家」
など、生前からさまざまな評価を受けてきました(ちなみにガウディを「聖人ぶった保守主義者」と批判したのはピカソです)。

唯一無二の不思議な作品の背後には、どんな思いが、どんな人生があったのでしょう?

病気がちだった子ども時代。自信過剰で教授に目をつけられた美術大学時代。
信仰心が篤く、生涯独身を貫いたガウディも、青年時代には苦い恋を経験しています。
世の中に無頓着だ、と批判されることもありましたが、じつは労働者の権利問題にも熱心に取り組んでいました。

そんな、ちょっと意外なエピソードも満載。
自然、神、そして故郷カタルーニャへの深い愛に突き動かされて創作に没頭したガウディの多面的な魅力が見えてくるはずです。

『僕はガウディ』を紹介するすてきな特設サイト(←クリックすると別ウィンドウで開きます)もありますので、ぜひご覧ください。なんと本書のオリジナルテーマソング(おしゃれなシティ・ポップ)まであります!

(N)

今月の新刊4冊目(2017年9月)

united states of america 『くそったれバッキー・デント』

野球ファンにはいわずもがなですが、「バッキー・デント」とは、1970年代にニューヨーク・ヤンキースで活躍した大リーガーの名前です。

小学館刊

小学館刊

小説の舞台は、1978年のニューヨーク。

ヤンキーススタジアムでピーナツ売りをする30代の売れない小説家テッドは、ある日、疎遠だった父が末期がんだと知らされる。レッドソックスが勝つと病状がよくなり、がぜん元気になる父……。

そんななか、レッドソックス vs ヤンキースの最終決戦の日がやってくる。
ヤンキース一打逆転のチャンスに打席に立ったのは、お世辞にも打撃が好調とはいえないバッキー・デントだった……

実在の試合をクライマックスに不器用な父と息子の姿を描く、笑って泣ける物語。
著者はなんと、アメリカの人気ドラマ『Xファイル』モルダー捜査官を演じるディヴィット・ドゥカヴニーなのです。

ドゥカブニーは数年前に『ホーリー・カウ』というハチャメチャ痛快小説でデビューし、その才能が高く評価されました。
二作目の本書でもテンポのいい文体、博識ぶり、そしてダメ人間へのまなざしは健在です。

「人生は敗者のものだ」という帯の言葉に、思わず手に取りたくなるのでは?

(Y)

今月の新刊3冊目(2017年9月)

united states of america 『インダストリー X.0 製造業の「デジタル価値」実現戦略』

製造業が直面するデジタル革命とは?
デジタル化がもたらす製造業の破壊的変化に、企業はどのように対応すべき?

世界最大の経営コンサルティングファーム、アクセンチュアのシニアマネジング・ディレクターが製造業の生き残り戦略を説く一冊です。

日経BP社刊

日経BP社刊

産官学が連携するドイツの「インダストリー4.0」、GEを中心に進むアメリカの「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」、昨年から本格化した中国の「メードイン・チャイナ2025」など、デジタル化がもたらす破壊的変化に対応する動きが世界的に見られます。

「インダストリー4.0」から「インダストリー5.0」へ、そしてさらにその先へと続くデジタル革命の波を、本書は「インダストリー X.0」という独自のコンセプトで解説しています。

日本語版向けの書き下ろし「インダストリーX.0の世界観と日本企業への提言」を収載。

(M)

今月の新刊2冊目(2017年9月)

germany 『プレゼンのパワーを最大限にする 50のジェスチャー』

ドイツのコミュニケーション学の第一人者が教える、”すぐに使える”ジェスチャーのテクニック集。

日経BP刊

日経BP刊

同じ内容のプレゼンをしても、「あるジェスチャー」をするだけで、聞き手のうち肯定的な評価をする人の割合が 50%から80%にまで増えるとか。

“相手の信頼を得るテクニック”などは、ビジネスの場だけでなく、人と初めて会うときにはいつでも使えそうです。なんと、ほんの2、3センチほど視線を向ける位置を変えるだけで、相手に威圧感を与えたり、反対に親近感を抱かせたりできるんです。

「自分の優位を示しつつも、親近感を抱かせる」なんていう高度なテクニックも。

相手のしぐさから本音を読み取る方法もたっぷり紹介されています(ちょっとしたしぐさでこんなにいろいろバレてしまうなんて、こわい……)。

わかりやすくて味のあるイラストつき。

(N)