コロナ終息に向けて:各国レポート第二弾(7)ドイツ

germany

ドイツ(人口約8,315万人)

長谷川圭

①新型コロナウイルス感染状況について、いまはどうなっていますか?

日本と同じで、いよいよ第二波が……といった感じです。1日の感染者数も1000から2000人のあいだで、危機的とは言えないまでも、明らかな増加傾向が見られます。7月から8月にかけて夏休みで多くの人が外国や国内の観光地に赴いたことも、感染者を増やす明らかな理由になっています(感染者の多くが外国で感染した帰国者)。

②国や自治体からの規制や制限はありますか?

特定の外国(地域)への渡航に警告が出され、危険地域からの帰国者は空港や駅などで無料のコロナ検査を受けることが義務づけられています。また公共交通や店舗内などではマスクの着用が必要です。

④日常生活や街の様子など、とくに前回のレポート時から変わったことがあれば教えてください

前回のレポート時はロックダウンのまっただ中だったのですが、今はロックダウンそのものは解除されています。そのため、外出などは自由にできますし、商業施設や観光地も再オープンしていますが、平常化にはほど遠い状態です。人が集まる場所でのマスク着用などの不便や、コロナ対策に起因する経済活動の制限などに反発する大規模デモも各地で行われています(当然ながら、デモの参加者はマスクを着用することも、ソーシャルディスタンスを守ることもありません)。また、9月から(一部の地域では8月半ばから)新学期が始まるので、学校で感染が広がることがないか、心配しているところです。

⑤近況について、ご自由にお書きください

個人的な話ですが、私の家族は私と妻が大学の講師を務めていて、二人の子どもはどちらもまだ学校に通っています。3月にロックダウンが始まってからは、親は大学の講師として、子は学校の生徒として、オンライン授業をやることになりました。時間が重なって、四人全員がそれぞれコンピューターをもって、それぞれ別の部屋でビデオ会議をしなければならなかったりと、なかなか大変でした。今は大学も学校も夏休みなのですが、9月からは学校が、10月からは大学が始まります。今のところ、学校は平常どおりの授業が行われる予定ですが、このまま第二波が強まることになれば、それもいつまで続くかわかりません。これから半年、状況がどう変化するか、まったく予測がつかないのが頭の痛いところです。


長谷川圭(はせがわ・けい):ドイツ語・英語翻訳家、日本語教師。ドイツ・チューリンゲン州イエナ在住。