コロナ終息に向けて:各国レポート最終回(6)モザンビーク

 

モザンビーク(人口約3000万人)

森本伸菜

新型コロナウイルスによる規制がほぼなくなってからかなりたちます。いったいいつまで規制があったのか、このブログに載せたレポートを読み返さなければなりませんでした。

私たちのレストランと小さな宿B&Bの営業がコロナ以前に戻ってから、もう1年以上になります。国境の規制もほぼなくなっていましたが、正式にすべてが解除されたのはつい2、3週間前です。昨年からほとんどの場合、入国時にワクチン証明または陰性証明の提示を求められることはありませんでした。ですが、つい一か月前に会った観光客は飛行機の搭乗時にワクチン証明提示を求められたと言っていました。多分、機嫌の悪い担当者に当たったのでしょう。しかし、今ではそれも完全になくなりました。

日曜日の海岸に人々が戻っています

そのようにすべての規制は解除されましたが、薬局と病院の入り口にはマスクをするように、という張り紙があります。しかし、マスクを持って歩く人はもういないので、近くの薬局ではあまり守られていないようです。コロナに関する危機感はなくなっていると思います。多くの人がすでに罹ったことと、もうニュースにもなっていないからだと思います。

コロナによって大きく変わったことの一つは、商店の従業員が風邪気味だと思うと、マスクをするようになったことです。そもそもは、店主や私のような事業主が従業員に求めたのですが、いまではかなり自主的に守られています。

夜の繁華街、と言ってもほんの20mぐらいです

またモザンビーク人の友人は、従業員がトイレに行った後に手洗いをするようになった、と言っていました。以前はその辺の木陰などで小用を足した後、すぐ仕事に戻っていたのに手を洗うようになったと喜んでいます。子どもたちも咳をするときは口を覆うのが習慣になりました。コロナでアルコール依存症や薬物中毒者が増えたという人もいますが、詳しいことはわかりません。

マスク、手洗いが今後の習慣として定着するかどうかはわかりませんが、少なくとも咳をするときは口を覆うことはマナーとして残るのではないでしょうか? それはともかく、モザンビークでは、新型コロナは過去のことになっています。

(コロナとは関係ありませんが)モザンビークを走っている車のほとんどは、私の車も含め日本からの中古車です


森本伸菜(もりもと・のびな):モザンビーク・トーフで日本食レストラン「すみバー・アンド・キッチン」を南アフリカ人の夫と経営。現地の子どものためのコミュニティなどの活動に深く関わっている