早いもので「リベル書籍翻訳セミナー フィクション編」もあと3回です。
前回は、フリー編集者の小都一郎さんが、翻訳本の編集の現場について、また光文社古典新訳文庫の編集の奥深さなどについてお話ししてくださり、セミナー終了後も受講者から多数の追加質問が寄せられました。
さて、明日は第6回、講師は文芸翻訳家・越前敏弥さんです。
ちょうど一年前、弊社が翻訳を手がけたスウェーデンミステリー『三秒間の死角』が、翻訳ミステリー大賞シンジケートの2013年度『翻訳ミステリー読者賞』を受賞しました。
訳者のヘレンハルメさんがスウェーデン在住のため、弊社が代理で授賞式に出席。
このとき、シンジケートの事務局を務めていらっしゃった越前さんと初めてお会いしました。
そして、昨年11月。
今度は越前さんが主催されている翻訳百景ミニイベントのゲストにヘレンハルメさんが呼ばれ、彼女の書籍翻訳デビューからずっといっしょに仕事をしてきた翻訳会社の代表として私も彼女の傍らで少しお話しさせていただきました。
越前さんといえば、あの『ダ・ヴィンチ・コード』の訳者。
その後も話題作をたくさん訳され、日本のミステリー翻訳家のまさしくトップランナー。
多くの翻訳者の憧れの存在です。
どんな方かな~と常日頃思っていたのですが、
お会いしてみると、
昭和の文士を思わせる風貌に貫禄ある落ち着いたお話しぶり。
う~む、イメージどおりの「大物」オーラ……
翻訳家としてもさぞやお忙しいと思うのですが、
翻訳ミステリー大賞シンジケートでは翻訳家と読者をつなぎ、
翻訳講座の講師を務められたり、翻訳イベントを主催されたりと、
後進の育成にも時間とエネルギーを費やしていらっしゃると知りました。
ああ、うちのセミナーでも講師としてお話しいただけないかなあ……
と恐る恐る声をかけたら、なんと快諾してくださったのです!
前回のセミナーにもいらしていただき、
翻訳には英語力と日本語力のどちらが重要か?
原書、翻訳書、日本人作者の本のうち、どれをたくさん読むべきだと思いますか?
といった想定質問に答えるという形で受講者たちに事前に「心得」を配ってくださった越前さん。
明日は、
「翻訳者は何ができるか、何をすべきか」10か条
を中心に、
名翻訳家ならではの貴重なお話が聞けるのではないかと思います。
スタッフ一同も楽しみにしています!
(Y)