ヘレンハルメ美穂さん訳の小説『1794』『1795』(小学館文庫)が、2023年度 第76回「日本推理作家協会賞」の「翻訳小説部門」第1回受賞作に選ばれました。
〈翻訳小説部門試行第1回 受賞作〉
『1794』『1795』(小学館)
ニクラス・ナット・オ・ダーグ 著
ヘレンハルメ美穂 訳
『1793』『1794』『1795』の三部作からなる本作品は、混沌とした18世紀のストックホルムをスウェーデン最古の貴族の末裔が描く、北欧歴史ミステリーです。
邦訳版は、2019年にまず『1793』が小学館から単行本として刊行され、その後、2022年に『1793』『1794』『1795』の文庫版が相次いで刊行されました(小学館文庫)。
日本推理作家協会賞は、毎年、日本推理作家協会(代表理事 京極夏彦)が授与する文学賞で、創設から75年の歴史ある賞です。今年から翻訳小説部門が加わることになり、『1794』『1795』は記念すべき第1回受賞作となりました。
翻訳小説部門の選考委員は、阿津川辰海さん、斜線堂有紀さん、杉江松恋さん、三角和代さん、三橋曉さんの5人が務められました。
なお、今年度の翻訳小説部門以外の受賞作は、下記のとおりです。
第76回日本推理作家協会賞受賞作
〈長編および連作短編集部門〉
『夜の道標』(中央公論新社)芦沢央
『君のクイズ』(朝日新聞出版)小川哲
〈短編部門〉
『異分子の彼女』(Webジェイ・ノベル 2022/3/29配信)西澤保彦
〈評論・研究部門〉
『シャーロック・ホームズ・バイブル 永遠の名探偵をめぐる170年の物語』(早川書房)日暮雅通
翻訳小説にも名誉ある賞をいただけるようになったのは、翻訳者にとっても、また弊社のような書籍翻訳会社にとっても、とても嬉しいことです。
今後もすぐれた翻訳小説を読者のみなさんにお届けできるよう、弊社のスタッフ一同、研鑽に努めたいと思います。
(S)