今月の新刊(2017年1月)2冊目

アメリカ 『チェ・ゲバラ名言集』

キューバ革命の英雄、チェ・ゲバラ。
今年は「ゲバラ没後50年」なのだそうです。

原書房刊

原書房刊

ゲバラといえば、星のついた帽子をかぶったり、葉巻をくわえている肖像写真を思い浮かべますよね。
フォトジェニックなイケメンぶりもあいまって、日本でもいまだに、ゲバラの顔をプリントしたTシャツ、スマホケース、ライターなどが人気です。
彼の若い頃を描いた映画もヒットしました。
行動する革命家として、ゲバラは昔も今も、反体制を標ぼうする若者のまさにアイコンのような存在なのです。

本書は、そんなゲバラの発言集。
革命直後の1959年からゲバラがキューバを去ったあとの1967年までの、演説、新聞・雑誌記事、インタビュー、書簡から抜粋したゲバラ本人の言葉を集めた貴重な記録です。

どんな人物も、伝説の存在としてカリスマ化されていくとその実像が見えにくくなるものですが、本書を読むとゲバラが何を考えていたのか、何を大切にしていたのかが直接伝わってきます。

(Y)

今月の新刊(2017年1月)1冊目

china 『成功する人はなぜ、「この7人」を大事にするのか?』

「人が一生のうちに影響を受ける人の数は、多くても90人。
そのなかに、あなたを導き、鍛え、守り、助けてくれる大切な『7人』がいる。
成功するため、しあわせになるために必要なのは、
たくさんの人と知り合うことではなく、
自分にとって『最も重要な7人』を探し当てることだ。」――著者

サンマーク出版刊

サンマーク出版刊

2017年、最初にご紹介するのは、『成功する人はなぜ、「この7人」を大事にするのか?』。
著者は、広報のスペシャリストとしてアメリカ副大統領のコンサルタントを務めたこともあるリー・ウェイウェン。

人は誰でも生まれたとき、神様からカードが配られるとか。そのカードは似たようなもの。それを使って人生という孤独な戦いを勝ち抜けるかどうかは、支えてくれる仲間の存在にかかっています。

幼なじみ、メンター、同僚、上司、ビジネスパートナー、親友、結婚相手。
人生のさまざまなステージで出会う大勢の人のなかから「本当に大切な仲間」を見つけだすための実践的アドバイスがたっぷり詰まった1冊です。

周囲の人との関係をとおして、自分自身を見つめるきっかけにもなるはず。
出会いの季節、春を間近にひかえたこの時期にオススメです。

(N)

 

ドイツからの到来物

germany ドイツから先週、シュトレンが届きました。
シュトレンといえば、クリスマスシーズンにドイツのどの家庭でも見られるお菓子です。

IMG_1748_2

イエナ在住の翻訳者さんが、クリスマスに間に合うように、せっかく町いちばんのシュトレンを送ってくださったのに、12月中旬に日本に到着してから1か月間もどこかに留め置かれていたらしいのです。

シュトレンは日持ちのするお菓子で本当によかった!
さっそく切ってみると、レーズンやドライフルーツがぎっしり。
むしろ、しらばく寝かせたほうがしっとりして、よりおいしくなるようです。

そんなわけで、年明けのばたばたのなか、本場のシュトレンでお茶の時間となりました。

(Y)

2016年ミステリー大賞

今年も残すところ、あと1日あまり。

12月に入り、2016年のベストミステリー作品があちこちで発表されましたが、日本の二大ミステリー雑誌ともいえる『このミステリーがすごい! 2017年版』『ミステリマガジン』の2016年の大賞に『熊と踊れ』が選ばれました!

img_1675_3

1990年代に実際に起きた銀行襲撃事件を題材にしたこの小説、著者のひとりステファン・トゥンベリはその犯人の実の弟。もうひとりの著者は『三秒間の死角』のアンデシュ・ルースンド。
面白くないはずがありません。文庫上下あわせて1000ページ超の大作ですが、一気読みしたという声が続出しています。

img_1713_2

早川書房刊

『熊と踊れ』は講談社が選ぶ「2016年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」および「週刊文春ミステリーベスト10」のそれぞれ2位に、また「翻訳ミステリー大賞シンジケート」の2016年の大賞候補作5作品にも入っています(大賞発表は後日)。

ほかにも、弊社が翻訳をてがけたたくさんの作品が今年は話題になりました。
『ミレニアム4』は「ミステリマガジン」で9位に選ばれ、同書の著者ダヴィド・ラーゲルクランツは(ミステリー作家)新人賞にも輝きました。
『ラストウェイアウト』は「このミステリーがすごい!」の20位に、『マプチェの女』は「翻訳ミステリー大賞シンジケート」の大賞候補5作品に『熊と踊れ』とともに名を連ねています。

今年もさまざまな言語でたくさんの翻訳本を世に出すことができました。
関係者のみなさま、そして読者のみなさま、本当にありがとうございました。

それでは、よいお年をお迎えください!

(Y)

オーストラリアからの到来物

australia オーストラリアのシドニーからいらしたお客様から、お土産をいただきました。

meli-melo_2 chandon_2

カラフルなメレンゲのお菓子とシャンパンです。

どちらも華やかで、クリスマスの時期にぴったり。
皆でわいわい言いながらおいしくいただきました。
ごちそうさまでした。

(S)

今月の新刊(2016年12月)2冊目

 ISHIBUMI

今月の新刊、もう1冊は ISHIBUMI: A memorial to the atomic annihilation of 321 students of Hiroshima Middle School です。

ポプラ社刊

ポプラ社刊

1945年8月6日。広島に投下された原子爆弾により、広島第二中学校では1年生321人全員の命が奪われました。

あの日、少年たちの身に何が起こったのか。

1969年、広島テレビは生徒たちの遺族への取材をもとに、ドキュメンタリー番組『碑(いしぶみ)』を制作・放映しました。その草稿からつくられた書籍『いしぶみ 広島二中一年生全滅の記録』の英語版が、本書ISHIBUMI です。

2016年5月27日、在職中の米国大統領としてはじめて、オバマ大統領が広島を訪れました。これをひとつのきっかけとして、あの日、広島で何が起こったのかを世界の人にもっとよく知ってほしい――そんな思いのもとで、英訳プロジェクトが進められました。

戦後70年を過ぎ、戦争を体験していない世代が、被爆体験を語り継ぎ、核兵器の恐ろしさを世界に訴える役割を担わなければいけない時代がやってきました。
当時のことを知るため、伝えるための第一歩となる1冊だと思います。

(N)

今月の新刊(2016年12月)1冊目

 『BEFORE THEY PASS AWAY 彼らがいなくなる前に』

パイインターナショナル刊

パイインターナショナル刊

写真家のジミー・ネルソンが世界各地の少数民族を訪ね、彼らと生活をともにしながら、失われつつある生活や文化を撮影した写真集です。

原書発売後、瞬く間に欧米30カ国以上で出版された話題作。
待望の日本語版発売です。

とにかく、写真が美しいです。

じつはこの本、「コープロ」と呼ばれる共同出版の形態でつくられています。コープロは、写真や図版が豊富なビジュアル本に多く採用されている方法で、デザインやレイアウトは原書を踏襲してテキストの部分だけを各言語に翻訳し、すべての言語版の印刷と製本を1か所(中国など)で一斉に行うという仕組みです。
かつて、海外での印刷・製本といえば質の悪さと同義に近いものがありましたが、最近では国内での印刷・製本に引けをとらない仕上がりになっています。

そんなわけで、美しい写真集をぜひ手にとってみてください!

(S)

新聞書評

師走は今も昔も慌ただしいもののようですが、皆さまはいかがおすごしでしょうか。

さて、2016年12月11日(日)の日本経済新聞、朝刊書評欄で、弊社が翻訳を担当した2冊が紹介されました。

日経BP刊

日経BP刊

早川書房刊

早川書房刊

書店などで目にする機会がありましたら、ぜひお手にとってごらんください!

(S)

プレゼピオ(presepio)

もうすぐクリスマスですね。
リベルのオフィスでも「プレゼピオ」を飾りました。

presepio

プレゼピオはキリスト降誕の場面を表現した人形セットで、待降節に入ると飾られます。
向かって左から、東方の三博士、聖家族、羊飼いです。

プレゼピオ(presepio)という言葉は、
もともとは「飼い葉桶(飼い葉を入れる桶)」を意味するイタリア語とのこと。

フランス語では crèche (クレシュ)、
スペイン語では belen (ベレン)、
英語では crib (クリブ)
と呼ばれるそうです。

リベルのオフィスがある表参道界隈も、クリスマスムードが徐々に高まってきました。

(S)