今月の二冊目は、スコットランドを舞台にした『氷の双子』です。
六歳の双子の娘のひとり、リディアを事故で失った夫婦。
一年後、二人は家族の再起を賭けてロンドンからスコットランドの孤島へと移住する。
ところがある日、遺された娘カースティは母にこう言った。「マミー、死んだのはカースティだよ。あたしはリディア」
子どもが生まれたことでセックスレスになる夫婦、二人の子供と平等に接することができない母親、親でも間違えるほどそっくりな双子……。
どこの家庭でもありうる、夫婦、親子、姉妹間のそういった関係が、スコットランドの小さな島に吹き荒れる嵐とともにとんでもない方向に発展していきます。
はたして、死んだのはリディアなのかカースティなのか?
孤島の美しくも厳しい自然の中で夫婦がじわじわと追い詰められていく過程はスリル満点。
刊行とともにイギリスでベストセラー1位を獲得した、今年一番背筋が凍るノンストップサイコスリラーです!
(Y)