クロアチアのお土産、オリーブオイルと、オレンジピールの砂糖漬けをいただきました。
オリーブオイルは、首の長いすてきな瓶入りです。
オレンジピールはあまりにおいしかったため、写真を撮る間もなく完食。
なのでラベルしか残っていません……。ごちそうさまでした。
どなたか、日本でこのオレンジピールを買えるところをご存じでしたら教えてくださいませ。
ご一報、お待ちしております。
(K)
いつもは、打ち合わせや、仕事で遅くなったスタッフのお泊まり部屋として使われているリベルのミーティングルームが、ここのところ土曜の午後は、翻訳をめぐる議論を闘わせる10名近くの人の熱気に満ちています。
翻訳本の編集者として、また翻訳家としても長年ご活躍の染田屋茂氏を講師として開講した「書籍翻訳ワークショップ 《ノンフィクション編》」。
スキルチェックで選ばれた6名の受講者が1冊のノンフィクションを分担して訳し、それを実際に書籍にまとめていく講座です。
6名で分担とはいえ、原書にして1人あたり60ページを担当回までに訳してこなければなりません。
数枚のトライアルや課題を訳すのとは違い、書籍翻訳の現場の厳しさをここでまず実感します。
そして毎週、担当者の訳文をたたき台に、講師、受講者、そしてリベルからも2名ぐらいが参加して意見が飛び交います。
原文の解釈、日本語の表現はもとより、専門用語の書き方、単位の表記法や漢字の閉じ開きまで、実際に本になることまで考えると、ふだん翻訳の勉強をしているだけでは気づかないことはたくさんあります。 続きを読む
3月に開講した通信講座「仕事につながるリーディング」。
おかげさまで第2期開講の問い合わせがとても多く、現在、第2期の募集中です。
この講座では、テキストと課題原書をお送りし、2冊分のリーディングをしていだだき、送られてきたシノプシスを随時添削して戻しています。
シノプシスは、長いより短くまとめるほうがずっと難しい。
ですがみなさん、かなりボリュームのある課題作品もなんとか10枚以内にまとめています。
著者プロフィールを調べ、読後感で類書のことに触れ……。
ふむふむ、テキストをきちんと読んでくださっているなんだなあ、とよくわかります。
それでも細かく見ていくと、気になるところがどんどん出てきます。
著者についての大事な情報が入っていなかったり、あらすじに些末なことが多く全体の流れがわからなくなっていたり、硬すぎる表現や一般書ではあまり使われない漢字が使われていたり……問題点も人それぞれです。
日本語で不自然なところは変更履歴付きで赤字を入れ(あくまで参考です)、注意してほしいところにはコメントを付けているのですが、どのシノプシスにも少なくとも40~50ぐらいのコメントが付きます。
(ただし、まとめ方がうまいところにもコメントを入れているので、必ずしもコメントの数が少ないほうがいいというものでもありません)
そして、最後にそれぞれの注意点やアドバイスを講評としてまとめています。
1冊目は共通課題。
何人もが同じ作品をリーディングしているので、それぞれのシノプシスの長所も欠点も、その翻訳者さんの個性もよくわかります。 続きを読む
プロローグ――ようこそ真夜中食堂へ
リベルには大きなキッチンがある。
仕事の合間に気分転換をしたいとき、
定時をすぎてビールの時間になったとき、
そしてなにより、大切なお客さんをお迎えしたとき、
デスクを離れてキッチンに向かう。
「さて、今日は何をつくろう……?」
まず、冷蔵庫を開けて食材をチェックする。
そうだ、残りものパクチーとルッコラがある。マッシュルームもある。
簡単にサラダでもつくって、ペールエールを開けよう。
つくりおきしておいた、ピーマンのオリーブオイル漬けもある。
キッチンで本気になるのは、たいてい夜だ。
ようこそ、真夜中食堂へ。
パクチー(香菜)サラダ(2~3人前)
【材料】
パクチー(香菜) 1束
ルッコラ 1束
ラディッシュ 1本
マッシュルーム 1~2個(新鮮なもの)
カシューナッツ(またはピーナッツ) 適宜
染田屋茂の書籍翻訳ワークショップの申込受付を開始しました。
翻訳本の編集者として、そして翻訳家としても長年の経験をもつ染田屋氏とともに、書籍翻訳の全プロセス(リーディング、翻訳、推敲、校正など)を実践的に学べるワークショップを開催いたします。詳しくは弊社HPをご覧ください。
◆ 講師からのメッセージ
翻訳は孤独な作業です。ですが、本を1冊作る過程には多くの人が関わっています。海の向こうにいる著者にはじまり、エージェント、出版社、編集者、校正者、ブックデザイナー、印刷所、取次、書店、そして最終的には訳書を読んでくれる読者に至るまで、本に対する見識を持つさまざまな人が介在します。
この講座では、そうした翻訳出版のダイナミズムに実際にぜひ触れていただきたいと思っています。出版社はどんな企画を探しているのか、編集者は訳文のどこを見ているのか、校正者がチェックするのはどんな箇所か、読者は何を求めているのか。そういった疑問にできるだけ丁寧にお答えしていきます。
40年以上、出版翻訳に携わってきて、確信したことが2つあります。1つは、適性のある人であれば、研鑽を積めば必ず翻訳の技量を上げられること。もう1つは、その研鑽は実際の仕事を通じて行なうのがベストなこと。
今回、リベルさんの全面的なご協力を得て、これまでになかった形の講座を開催することになりました。翻訳学校の授業になんとなく疑問を感じている方、実際に翻訳の仕事をしながらも、どこまで原文から離れていいのか、どういう訳語を選べばいいのかなどを迷われている方、下訳の作業に飽き足りない方、ふるってご参加ください。
ただし、この講座はいうなれば「実戦型ワークショップ」という性格ですので、予習・復習をして授業を聞いていればすむものではありません。大いに働いていただきますので、どうぞご覚悟を。
染田屋 茂
1月末に開講いたしました「リーディング通信講座」ですが、英語以外の言語のお問い合わせが多数ありました。
現在、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語のお申し込みを受け付けております。
英語以外の場合には、原書送付まで少しお時間をいただきますが、各言語、フィクション・ノンフィクションとも課題原書をお送りしています。
第1期の募集は2月29日(月)までです。
おかげさまでお申込みが多く、定員にかなり近づいておりますので、ご興味ある方は早めにお申し込みください!
※ 弊社ウェブサイトからお申し込みいただけます。
※ ご不明な点などございましたらお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
2月から3月にかけて開催される翻訳関連のイベントを二つ、ご紹介します(弊社が主催するイベントではありません)。
・翻訳百景 第16回ミニイベント
越前敏弥さんのご著書『翻訳百景』(角川新書)の刊行を記念して、トークイベントが開かれます(2月25日、表参道)。
・本と翻訳の話をしましょう。翻訳者・山田順子×田内志文トークイベント
田内志文さんのお話と新作『10の奇妙な話』(東京創元社)の朗読(3月4日、神楽坂)
お二人とも昨年の弊社セミナーで特別講師を務めてくださいました。
どちらのイベントも直前だと席の確保が難しいようです。
気になる方は早めに申し込んでおいたほうがいいかもしれません。
(S)