コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(8)ポーランド

ポーランド(人口約3,839万人)

岩澤葵

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

現在3月30日時点で、新規感染者数は1日6,000人ほどです。2月の頭に1日5万7,000人の新規感染という信じられない数字を叩き出した四度目の感染爆発。ようやくそこから落ち着いてきました。決して良い状況とは言えませんが、ポーランドの人々は楽観的にとらえているように感じます。

2021年の夏から秋にかけて、しばらく落ち着いた時期が続き、それ以降「もうコロナは終了」ムードのポーランドです。政府も、商業施設の営業規制や厳しい入国制限など行わない方針を貫きました。生活はコロナ以前とほとんど変わりません。この一年間で、イベントが中止されたり学校の授業がリモートに切り替わったりしたのは第四波の前後のみでした。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

3月28日から、ついにポーランド全国でマスクの着用義務が完全撤廃されました。その他のことが段階的に規制解除されていくなか、長い間公共交通機関や屋内でのマスク着用は必須でした。今ではコロナによって規制されている内容を探す方が難しいほどです。各所に設置された消毒液、時々見かける店内のパーテーションや人数制限などはすでに日常に溶け込んでしまい、不自由や違和感を感じることはありません。

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

3回目の接種にあまりメリットを感じない――接種しても感染する、国内では未接種者への規制などがない、副反応が強いなど――という意見を多く耳にします。そのためか、2回の接種を完了しているのは国民の半数ほどで、3回目のブースターショットをしている人は国民の3割程度にとどまります。

新型コロナが流行しはじめた当初、マスクをするかしないか、感染対策は必要か否か、ポーランド人たちの間で頻繁に議論が行われていたように、ワクチンについても賛否両論があり、一定数の反対派がいます。ワクチンを打たない派の人たちは、ワクチン接種を条件とした規制に柔軟に対応して生活しているようです。旅行時にはPCR検査を受ける、ワクチン証明がなくても入店できるお店を探す、どうしても無理なら諦めるといった具合です。そもそも、ポーランド国内で生活している分には、ワクチンを打たなくてもあまり影響はないように思います。

コロナ開始からすでに2年が経過し、良くも悪くもみんな慣れ、この少し変化した生活に順応しているように見えます。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

今年2月、久しぶりにやってきた感染爆発の影響で、出演予定だった約50公演ものコンサートがキャンセルになりました。心の糸がぷっつりと切れてしまいました。これまでの辛い時期を耐えやっと巡ってきた大きなチャンスだったこともあり、くやしさ、虚しさでしばらく立ち直れませんでした。

それから3か月。もうポーランドでコロナのことを気にしている人はいません。2月末に隣国で戦争が始まってからというもの、緊張感と不安が生活を支配し、「それどころじゃない」という空気なのが正直なところです。ウクライナの市街地への攻撃が本格化してから、すでに100万人以上のウクライナ人がポーランドに避難して来ているのは日本でも報道されているとおりです。ポーランドは驚異的な瞬発力ともいえる速さで支援を開始し、政府による正式な受け入れ態勢も瞬時に整えられました。素晴らしいことですし、ポーランドの人々を誇りに思います。

一方で、この状況が長期化した場合に、支援側の体力がどこまで持つのか心配です。もともと西側の諸国と比べ経済的に豊かとはいえないポーランド。避難民への支援は市民のボランティアから民間企業までさまざまな形で行われていて、その多くは個人の好意による寄付がほとんどです。

また、政府は金銭的な援助や無償での就学許可等を発表。各地から賞賛の声が集まっていますが、その資金はどこからやってくるのでしょうか? 昨年9月から現地企業で翻訳の仕事に就いて働き始めたものの、今後のポーランド経済の状況によってはこの国に長く滞在するのは厳しいかもしれません。予測不可能な事態が次々と発生して今後を見通すことが難しいなか、私自身も冷静な判断を迫られているように感じます。

2年ぶりに開催されたクリスマスマーケット。街中にウクライナ国旗があふれています

岩澤葵(いわさわ・あおい):クラリネット奏者・ポーランド語翻訳者。ポーランド・ヴロツワフ在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(7)イタリア

イタリア(人口約6036万人)

アヤ・ナカタ

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

2022年3月24日現在、イタリアの大部分の州がホワイトゾーン(*1)になっています。サルデニア州のみイエローゾーンですが、3月28日からホワイトゾーンになることが確定しました。保健省の感染者数推移のグラフ(3月7日現在)(*2)を見ると、イタリアでは2022年1月中旬ごろに最後のピークがきて、その後だいぶ落ち着いていましたが、このところ再び感染者数が増えてきているようです。ピエモンテ州に関して言えば、2月2日からイエローゾーンになりましたが、3月7日、ホワイトゾーンに戻りました。

ホワイトゾーンになったとはいうものの、実生活、とくに学校などでは「先生がコロナになった」とか「生徒がコロナになった」という理由で学級閉鎖になっているところもあります。また「濃厚接触者なので出席できません」という生徒もいて、オンラインで対応するということもあります。というわけで、コロナが完全に鎮静化したという感じはしません。それよりも、「コロナに慣れてきた」「コロナと共生する」という方向に向かっているように感じます。

*1 イタリアはコロナの感染状況によって、州ごとにホワイトゾーン、イエローゾーン、オレンジゾーン、レッドゾーンに分け、それぞれのレベルに合わせた規制措置を講じている。ホワイトゾーンは安全と見なされ、外出制限はなし。色が濃くなるにつれて危険度が増し、レッドゾーンはロックダウンとなる。

*2 グラフ https://lab.gedidigital.it/gedi-visual/2020/coronavirus-i-contagi-in-italia/

毎日消毒(地下鉄の張り紙)

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

2022年の年明けあたりから、マスク着用の規制が厳しくなり、公共機関、教室などではFFP2マスクの使用が義務づけられています。薬局が便乗値上げをしないようにと、通達が出ましたが、わたしが最初に手にしたFFP2マスクは1枚2ユーロ(約270円)もして愕然としたものです。「こうなったら、使い倒すぞ」と、二重マスクで対抗しました。つまり、手製のマスクを内側にして(こちらは洗う)、外側はFFP2マスク(使いまくる)にしたのです。

現在、屋外でのマスク着用は免除されたため、わたしは、地下鉄駅を出ると同時に、マスクを外して深呼吸します。マスクをせずに歩いている人の数も増えました。一方、マスクをしつづけている人もいます。また、大学では教師にFFP2マスクが無料で配られています。当初は正規職員だけという触れ込みで、かなりの反感を買いましたが、多くの臨時講師を雇用している状況に鑑み、今は関係者全員に配布されています。

公共機関では、いまだに乗車人数の制限を行っていますが、これも建前化しているように思われます。学校が終わる時間やラッシュ時はバス、路面電車、地下鉄ともにかなり混雑しています。車内では、たいていの人が規則通りのFFP2マスクをしています。店内の人員制限もまだまだ厳しく、パン屋、薬局などはたいてい一度に二人しか入れません。それほど長く待つことはないとしても、けっこう長い列をよく見かけます。逆にスーパーなどスペースが広い場所での規制はそれほど厳しくなくなったように思われます。

経済の立て直しという意味では、「グリーン化のための工事費用を割引する」という計画が発表され、布に覆われた工事中の建物が目につきます。グリーン化とは、たとえばソーラーパネルの取りつけや、屋根に断熱材をはさむ、二重窓にするなどエネルギー削減に役に立つ改装のことです。

校舎受付のマスク無料配布

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

大学では教職員も学生もみなワクチン接種が義務づけられています。ワクチンを3回受けたという証明(スーパーグリーンパス)がないと授業をすることも、受けることもできません。大学ではスーパーグリーンパスのチェックもあります。さすがにいまは毎日「見せてください」とは言われなくなりました。掲示板を見たら「教師と学生のスーパーグリーンパスチェックは抜き打ち検査にシフトした」というポスターが貼ってありました。いまのところ、4月末までは現状の体制が維持されることになっています。そのようななか、今年の1月8日、50歳以上(イタリア市民、EU市民、外国人市民)に、ワクチン接種が義務づけられました。

12歳以上50歳未満へのワクチン接種に関しては義務づけられてはいません(イタリアでは12月中旬から5-11歳へのワクチン接種も始まりました)が、週末レストランにピッツァを食べに行くにも、ワクチンを接種していない人は、PCR検査を受けなければなりません(有料しかも48時間のみ有効)。そのため、家族全員での行動がむずかしくなり、「家族会議で娘のワクチン接種を決めた」などという話も聞きました。さらに今朝(3月24日)、「4回目の限定的接種の話し合いが始まった」というニュースもはいってきました。

私の場合、3回目のワクチン接種については、保健省から連絡がありました。「あなたの2回目のワクチンはX月Y日に期限が切れます。あなたの3回目の接種はX月Y日の〇時〇分です。場所は○○」というメッセージが携帯電話に入りました。ちなみに2回目までファイザーを打ちましたが、3回目はモデルナを打ちました。腕の痛みと疲労感は相変わらずでしたが、無事に済みました。息子は「ワクチンは嫌だ」と接種を渋りつづけているうちに、コロナにかかってしまいました。幸い、発熱した程度で重症化はせず、ワクチンを打たなくてもよいお墨付き(り患証明)を得て、検査なしで外出(食事や映画館など)できるようになりました。

大学の校舎前のバール

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

今朝(3月28日)、突然、上海のロックダウンが報じられました。イタリアも感染者が微妙に増えているようで、予断を許さない状況です。街にはこのコロナ禍で閉店した店がたくさんありますが、その後はたいてい不動産屋になっているのが目立ちます(とくに、市の中心)。不動産屋がもともと持っていた店なので、そこを自分たちのオフィスにしただけなのか、あるいは、コロナ禍で不動産の売れ行きがいいからなのか、よくわかりませんが、このご時世に不動産を買えるのは誰なのでしょう? 世情が不安定だからこそ「手堅い不動産に投資する」のか?

わたしが教えているトリノ大学の外国語学科は、今年も教室での対面授業とオンライン授業を同時開講しています。トリノ近辺に住む学生たちはさすがに教室に戻ってきており、オンライン授業の出席者は主に地方在住の学生たちだと思われます。オンライン授業はまた、コロナにかかったり、濃厚接触者になったりして外出できない学生のセイフティ・ラインとしても、活用されています。

コロナが日常化した現在、学生たちの授業態度もコロナ以前とはだいぶ変化しています。「ほかにすることがないから」と冗談交じりに言う学生もいますが、全体的に集中力が上がり、実力もぐっと上がってきているように感じます。コロナ禍で交換留学システムがすべて停止し、残念な状況であったにもかかわらず、頑張っている学生たちの姿にはひじょうに頼もしいものがあります。

最近は「学習院に留学します」「埼玉大学に行きます」と少しずつ、日本に旅立って行く学生も見受けられるようになりました。現地での勉強と生活はなんといっても語学上達の最良の方法なので、こちらも胸をなでおろしつつ、素晴らしい経験をして戻ってきてほしいと祈っています。

授業風景

アヤ・ナカタ:日本語教師。1987年イタリアへ移住。トリノ市郊外のコッレーニョ市在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(6)アメリカ合衆国

アメリカ合衆国(人口約3億人)

N.K.

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

2022年3月27日現在、ジョンズ・ホプキンス大学の報告によるとアメリカ国内のコロナウイルス感染者総数は7,994万9,000人、死亡者数は97万6,000人を超えた。また、新型コロナワクチンに関しては、全人口の77.5%が少なくとも1回目の接種、66.0%が2回目の接種、29.5%が3回目の接種を完了している。

昨年2021年11月下旬にアメリカ国内で初めて感染力の強いオミクロン変異株が見つかり、12月中旬には感染者が急増して今年の1月上旬にはピークを迎え、1日の新規感染者が100万人を超えることもあった。しかし、2月に入るとアメリカ国内の感染状況は急激に減少し、3月現在の1日あたりの新規感染者数の平均は約3万人、ピーク時の3%になった。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

アメリカではこれまで各自治体や企業などで独自のコロナ対応をしてきた。私の勤務する大学では2020年3月中旬に学期途中で急遽オンライン授業へと移行し、同年8月末に新年度を迎えて対面式とリモート式の両方を取り入れたハイブリット式授業となった。しかし、実際のところ対面式授業の実施は特殊な場合に限られ、私の担当する授業も翌年2021年の夏学期までは完全オンラインで実施された。

2021年8月末から新年度が始まると全面的に対面式授業が再開され、私も約1年半ぶりに教室での対面授業に戻った。ただし、大学の建物への立ち入りは大学関係者のみに限られ、マスク着用は必須、そして校内のいたるところに消毒噴霧器が設置されていた。各教室には飛沫感染対策として除菌シート、そして教卓にはアクリルパーテーションが設置され、授業の開始前には教卓やプロジェクターなどの機器を除菌するのが常となった。

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

8月末に対面授業が再開された当初、大学側はワクチン接種を任意としていたが、学生や教職員はワクチン接種証明書の提示を求められ、ワクチン未接種者には定期的にPCR検査を受けて陰性証明書を提出するなどの義務が課された。規定に従わない者は大学の建物に入ることができず、なかには一定期間授業に出席できなくなった学生もいた。結果的にワクチン接種が進み、ほとんどの学生や教職員が2回のワクチン接種を完了した。そして12月に入ると、大学は学生を含む大学関係者全員に対してワクチン接種の義務化を決定した。

感染者は今年1月にピークを迎えたあと、2月になると急速に減少し、屋内でのマスク着用義務などの規制緩和も進んだ。私の住む地域でも、3月上旬にはほとんどのK-12(幼稚園年長から高校まで)の学校現場でもマスク着用義務が撤廃された。また、多くの大学でもマスク着用義務が解除されはじめ、私の勤務する大学でも3月下旬にはマスク着用が任意となった。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

私が住む地域の公共交通機関においては、運転手も乗客もワクチン接種の有無に関わらずマスク着用義務が継続されている。そんななか、3月中旬になって公共のバス会社従業員へのワクチン接種義務化が決定した。だが、運転手を含む従業員約20%が期限までにワクチン接種を済ませられずに、勤務できなくなったため、日々のバス運行スケジュールにも影響が出た。多くの従業員たちはワクチン接種を済ませて徐々に職場復帰したが、ワクチンを接種せずに早期退職を選んだ人たちもいるそうだ。その間バス会社は、乗客の理解を得るために2週間ほどバス運賃を無料にして運行を続けた。

コロナ感染者数の減少に伴い、日常生活における制限の緩和が進んでいるが、最近アメリカ国内で話題になっているのはインフレーションの加速だ。インフレを引き起こしている原因はいくつかあるが、やはりコロナ禍における人手不足、生産の停止、そしてサプライチェーン(*)の混乱が大きな要因となっているようだ。コロナ禍で一時14.7%まで上昇した失業率は現在3.8%までに落ち着いたが、コロナ対策の一環であった手厚い失業手当給付に加えて、働き方や価値観を見直す人が増えた結果、Great Resignation(グレート・レジグネーション)「大退職時代」の到来とまで言われた。

コロナ禍前の日常を取り戻しつつあるアメリカでは、経済活動が再開しはじめたことにより需要が拡大して物価の高騰を引き起こしている。今年1月に発表された消費者物価指数は前年比7.5%の上昇となり、家計を圧迫している。ある統計によると、平均的家庭での1か月の生活費が275ドル(約3万3,000円)ほど上昇しているという。とくに、すでに高騰していたガソリン価格のさらなる上昇が著しく、3月に入ってからはウクライナ情勢の緊迫化により拍車がかかり、車社会と言われるアメリカの日常生活に今後も大きな影響を与えることになりそうだ。

日常を取り戻しつつあるアメリカだが、コロナ禍で変わってしまった人々の価値観や生活が完全に元に戻ることはないだろう。マスクをせずに人々が集う様子を見ると、コロナが収束したかのような錯覚に陥るが、まだ新型コロナウイルスがなくなったわけではない。また、最近ヨーロッパ諸国で急増しているオミクロン株BA.2系統の感染の波が今後アメリカにもやってくるかもしれない。それでも、コロナと共存しようとする新しい日常はすでに始まっているようだ。

*商品や製品が生産され消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れのこと。

私の勤務する大学の各教室には除菌シートが設置されている

N.K.:大学講師、アメリカ東部在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(5)中国

中国(人口約14億人)

高希

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

2022年3月20日現在、中国の国内感染者数は累計で1万8,586人います。そのうち、市中感染者は1万6,530人で、入国者の感染は2056人です。中国の市中感染者数は2020年3月から1日100人程度に抑えられてきましたが、現在は海外からの感染者の入国やオミクロン変異株の影響で、増加傾向にあります。とくに吉林省、上海市や深セン市などでは感染者数が多く、日常生活に支障が出てきています。該当地域では公共交通機関の一時停止や感染者が住む団地住民全員に対し少なくとも七日間の自宅隔離を義務づけるなど日常生活が制限されています。専門家は多くの地域で集団感染が発生している原因の一つとしてオミクロン株の感染力の強さと、症状が出にくく発見が難しいことを指摘しています。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

中国全土で「ゼロコロナ」対策を実施しています。これは「感染者ゼロ」を指しているわけではなく、感染者の発見、診断、隔離、治療を最大限早期の段階で行うことで、継続的な市中感染を阻止することを目標としています。この政策は今後も続くと予測されています。感染者がいない都市では、交通機関を使うときにマスクの着用を義務づけられている以外、ほとんど規制なしで生活を送ることができます。一方、集団感染が発生した都市の市民には多くの制限が設けられています。

例えば、ビッグデータなどの技術により感染者と同じ場所に滞在したと判明した場合、該当者にメッセージを送り「健康コード(*)」を「感染リスクが高い」ことを意味する黄色に表示し、さらにPCR検査と一週間の隔離を義務づけています。一緒に住む家族も同様に管理されます。もし濃厚接触者と判断されたら、同じ職場の人までPCR検査と在宅隔離が要請されます。集団感染の規模によっては、交通機関の一時期停止や映画館の休業、学校のリモート授業、全員PCR検査を義務づけるなどの厳しい規制や措置がとられることもあります。

また、ある都市では市中感染が発生したら、市民の「健康コード」に星マークが表示されます。移動先によっては、立ち入り拒否や、PCR検査陰性の証明と到着後七日間の在宅隔離を義務づけられることもあります。それ以外に、新規入国者に対しては、二週間の集中隔離と一週間の在宅隔離を義務づけています。

以上のように、人々の移動は国内外を問わず不便な状況に陥っています。「ゼロコロナ」対策を実行し続けるかぎり、この状況は変わらないかと思います。

列に並んでPCR検査を受ける人たち

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

中国では、二回目のワクチン接種を85%の人が完了し、三回目の接種も35%の人が完了したと報道されています。政府は積極的にワクチン接種を推進しており、国家公務員や国有企業の従業員には三回目のワクチン接種が義務づけられています。国民もワクチン接種が自分ためになると認識しており抵抗を持つ人は少ないようです。ただ、中国国外ではファイザーやモデルナのワクチン接種後に、個人差はあるものの副反応として発熱の症状が出るのが一般的だと海外在住の友人から聞きました。しかし、中国製のシノファーワクチンは接種後ほとんどの人は何も副反応がありませんでした。私も三回接種を受けましたが、何の症状もありませんでした。これは少し謎だなと思います。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

パンデミックはそろそろ終わるだろうと考えていましたが、中国の市中感染は2年ぶりにひどくなり驚いています。今年またコロナにより生活が制限される可能性があると考えるだけでストレスがたまります。一昨年と昨年はまだパンデミック前の生活に戻ることを期待しながら暮らしてきましたが、今年に入るとパンデミックや国際情勢の影響で期待する日常が戻ってこない可能性を受け入れつつあります。

日常に戻ることをただ待つだけではなく、様々な規制の中でどのようにして後悔がない人生を送るかということを考えて生活するようになりました。コロナの影響で悔しいことがあったとしても、その悔しさを人生の一部として受け入れるのも成長かなと自分を慰めています。

移動が制限される日々ですが、本や映画を満喫したり、実際には行けない遠方の地を想像しながら旅行の計画を立てたりして、今できることを楽しんでいます。あるとき、ふと「発見の旅とは新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」という名言が頭に浮かびました。確かに、家にこもっていても、新しい目を養成するのにぴったりだと思います。今年はコロナの終息を期待せずに、無常の世界に適応できる能力を鍛えながら、パンデミックの中でも元気に生きていくと思います!

*健康コード:個人の移動履歴や位置情報などに基づいて、使用者の感染リスクを表示するQRコード。コードの色は三つあり、緑色は感染リスクが低い、黄色は感染リスクがある、赤は感染リスクが高いという区別です。

地下鉄や空港といった人が集まる場所に入るときには、健康コードの提示やマスク着用が義務づけられています

高希(こう・き):中日・中英翻訳者。中国南西部の四川省成都市在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(4)ネパール

ネパール(人口約2,919万人)

勝井裕美

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

2022年の年明け後、感染者数が急増し、1日の新規感染者数が1万2,000人となったり、陽性率が5割を超えたりする日もありましたが、1月下旬には減少しはじめました。3月19日の1日の新規感染者数は17人(PCR検査と抗原検査の陽性者数合計)、陽性率は1%を切り、死亡者数ゼロ日も1週間続いています。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

年明けの感染者数急増時には郡(日本の都道府県に相当)ごとに学校での授業が禁止され、行動規制が課されました。その頃、ネパールは結婚式シーズンでしたが、結婚式をはじめとする集会等の人数制限、ホテルやレストランでは収容人数の半数以下での営業、バスの運行禁止、国内線の空港でのワクチン接種証明書の提示義務などが定められました。また一時期は、日付が偶数日にはナンバープレートの末尾が偶数の車だけが走ってもよいという車両規制ルールも導入されました。しかし、こうした規制のなかで、スーパーマーケットやレストランでのワクチン接種証明書提示などは、実際にはほとんど行われていなかったように思います。

その一方で、市役所などの行政機関を訪れる時にはワクチン接種証明書を提示しなければならないというルールが課されたため、これまで接種を後回しにしていた人が急いで接種をするという現象も起きました。

しかし、思いのほか早く感染者数が減ったこともあり、1月末頃から徐々に規制が緩和され、2月13日からはワクチン接種が完了した12歳以上の子どもを対象に学校が再開し、3月5日にはすべての行動規制が解除されました。政府は現在、マスク着用といった、国民ひとりひとりができる感染対策の実行を呼びかけています。

エベレスト街道の感染対策を呼びかける看板(2021年12月)

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

国民全体の約64%、18歳以上の約81%が2回の接種を終えています。一方で3回目の接種は184万回と国民全体の6.3%に留まっています。ネパール政府は4月中旬までに18歳以上への2回接種を完了する計画ですが、昨年のワクチン接種開始当初に比べると接種率の伸びは鈍化しており、計画が達成できるかどうかはわかりません。

鈍化の理由としては、ワクチンの供給量は足りているものの山岳部の遠隔地への供給体制やそのための人員が整っていないことや、感染者数が急速に減ったことで人々のワクチンへの関心が低くなったことが言われています。 しかし、首都カトマンズに暮らす私の所属団体のネパール人職員たちは第3回目の接種が始まると情報を交換して早々に接種していました。ですから、気軽に近所で摂取できるのであれば、誰でも接種したい気持ちはあるのではないかと思いました。

ワクチン接種の行列(2022年1月)

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

ネパール政府は2020年を観光年と定め、外国人観光客200万人を目標としていました。ですが、新型コロナウイルスの世界的流行により、この計画は雲散霧消し、それから2年が経過しました。100万人以上が観光関連業界で働くという観光立国のネパール。現在、外国人観光客を呼び戻そうと、3月5日に入国制限を大幅に簡素化し、2回以上のワクチン接種証明か72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書の提出で入国後の隔離義務などがなくなりました。最近では、欧米やインドからと思われる人たちを町や空港で見かけることも少しずつ増えています。ヒマラヤの緑の中に色鮮やかなトレッキングウェアにリュックを背負った人たちが行き来する風景が早く見られるようになってほしいものです。

エベレストへの入り口の街ナムチェも閑散としている(2022年1月)

勝井裕美(かつい・ひろみ):NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会(https://www.shaplaneer.org/)ネパール事務所長。ネパール・ラリトプール市在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(3)スウェーデン

スウェーデン(人口約1023万人)

久山葉子

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

スウェーデンでは2022年4月から新型コロナ感染症は「一般に危険な病気」の指定から外されたことで、実質上、パンデミック終了宣言が出されました。

日常生活における規制はすでに2月9日の時点でなくなっていて、人々はとっくに元の生活に戻っています。ただその時点ではまだまだオミクロンにかかる人が多かったので規制が完全になくなることに懸念の声もありましたが、その後、新規感染者は順調に減っています。さらには2月末からウクライナ侵攻が始まり、新型コロナのことは忘れられたも同然の状態です。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

マスク着用の義務は、いちばん感染がひどかった時期のみで、そのときも「ラッシュ時の公共交通機関内のみ」「店内のみ」と非常に限られていました。現在はコロナ関連の規制はまったくありませんが、ワクチン2回目未接種の12歳以上および3回目未接種の15歳以上に対して「ワクチンを早く打つように」と勧める公共広告は今でも目にします。

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

12歳以上で2回目を受けた人が約85%です。たいていの人は3回目も打ち終わっています。この冬の一時期だけ、大きなイベントではワクチンパスの導入義務があったのですが、その時期はオミクロンが感染拡大していてイベント自体があまり開催されていなかったので、実際にワクチンパスをチェックされることはほぼなかったと思います。スウェーデンでは、それ以外にはワクチン非接種者に圧力をかけるために何かを制限するということは一切ありませんでした。そういう状況にもかかわらず、接種率は悪くないほうだと思います。普段から科学的根拠に基づいて考える教育が徹底していることと、政府への信頼が厚いことによるものだと思います。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

第一波の頃は、スウェーデンの緩いコロナ政策が世界中の人々の目を引き、海外では「集団免疫獲得を目指している」という報道をされたほどですが、それを目指していたわけではまったくありませんでした。「医療崩壊を絶対に起こさない範囲内で日常を守る」というスタンスを貫き、ヨーロッパではスウェーデン一国だけが義務教育に当たる学校を休校にはしませんでした。当初は大きな批判を浴びながらも、結果的に「子供は感染を広めない」という科学的根拠に基づいて動いた公衆衛生局と政府への信頼度は国内では非常に高くなりました。パンデミックが終わった今、国の対応には概して満足を感じているという国民が多いと思います。もちろん細かい点ではもっといい対応ができたはずだという意見も否定できませんが。

私が教師をしている高校で2021年12月に撮影、Twitterでバズった動画をご紹介します。これを見ていただいても、誰もマスクをしていなくて普段通りだったのがわかると思います。

https://twitter.com/yokokuyama/status/1466448102081114115


久山葉子(くやま・ようこ):翻訳家、エッセイスト、日本語教師。スウェーデン中部のスンツヴァル在住


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(2)台湾

台湾(人口約2357万人)

メリー・ジェーン

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

コロナが流行りはじめてからすでに2年経ちますが、台湾は一度もコロナに負けたことはなく、これまでの累計感染者数は2万人弱。ラッキーというより、台湾人の警戒心が強いことの結果だと思います。もちろん、2年の間に何度も、いくつかのコミュニティでクラスターが起きそうなこともありましたが、結局すべて無事に乗り越えてきました。

現在、毎日の新規感染者数は10人から50人程度で推移しています。感染者の多くは海外からの労働者とみなされています。国内の感染者が少ないために、海外でよく耳にする「コロナ差別」の状況は、台湾はありませんでした。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

台湾では、他の国々と同様、感染拡大予防に関する規制が徐々に緩和されてきています。これまでは、複数人が一緒に写真を撮るときにもマスクの着用が必要でしたが、このルールはつい最近、解除されました。また、新幹線や電車などでの飲食禁止の規制も緩和され、現在は列車内で自由に飲食ができるようになりました。

ただ、規制が緩和されたとはいえ、街の中では今でもほとんどの人が常にマスクをしています。室外でのマスク着用は義務ではなく、違反した場合の罰金もありませんが、みんな、自分や家族のために常にマスクをしているようです。現在は、ジムで運動するときでも、三密の環境でない限りマスクを着用する必要はありません。なんの運動のときでもマスクをつけている私にとっては、マスクを外して運動することには少し違和感を感じています(笑)

また、通勤通学をするときも、ほぼ以前の日常に戻っています。国内の生活はもとに戻りましたが、海外から帰国する人や台湾に入国する外国人の隔離に関する規制は厳しく、2年以上帰国していない人も少なくないようです。

隔離の日数は14日間から10日間に短縮されました。しかし、隔離期間に滞在する建物は政府の規定に満たないといけません(例えば、シャワー付きの個室があること、一戸建てであることなど)。ほとんどの家はこういった規定に満たないため、やはり政府の指定したホテルに泊まることになります。そうすると、約2週間のホテル代や食費、PRC検査代など合わせて15万円以上も自己負担になることもあります。さらに、ホテルでの10日間の隔離を終了したあとに自宅での7日間の待機も必要です。ルールを破った人は罰せられる可能性もあるので、隔離期間中に勝手に家を出る人はほぼいません。

今年の2月には、旧正月で多くの海外在住者が台湾に帰省しましたが、やはり隔離期間中に何度も行われるPCR検査や厳しい隔離制度が煩わしいようで、大変だったという声が多かったです。 また最近、韓国で感染爆発が発生したため、現在では韓国から入国する人はより厳しいルールで管理されています。

③ワクチン接種については、どのような現状ですか?

昨年、台湾は深刻なワクチン不足に直面し、当時は日本を含めた諸外国から、アストラゼネカのワクチンを多く寄付されました。現在、台湾には十分なワクチンがあります。アストラゼネカとモデルナやファイザーなどとを相互接種することによってより効果的になると言われています。また、日本と異なり、2回目と3回目の間隔は6か月ではなく、3か月です。その結果、現在、台湾では3回目の接種率が50%と、日本よりも高いです。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

私だけでなく、ほとんどの台湾人が隔離解除を心待ちにしていると思います。現在、東南アジアやヨーロッパの一部の国では、コロナに対する水際対策が解除され、ワクチン接種の証明さえあれば、隔離されずに入国できるようになっています。台湾は狭い島国で観光地が少ないため、多くの台湾人は水際対策の緩和を期待しています。最近、ついに海外旅行が再びできるようになりましたが、帰国する際にはやはり隔離が義務づけられるので、海外旅行をまだ我慢している国民は多いだろうと思います。今年後半には、海外在住の国民が隔離せずに帰国できるよう、また、私たちも再び海外旅行ができるようになることを願っています。

台湾第四弾
現在の台湾市内のようす

メリー・ジェーン:台湾在住のアプリマーケター


コロナ終息に向けて:各国レポート第四弾(1)ドイツ

ドイツ(人口約8302万人)

長谷川圭

①現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。

今年(2022年)に入ってから2月半ばまでは小康状態にあったのですが、その後感染者数がまた上昇を始め、3月半ばの時点で連日のように過去最高の新規感染者数を記録しています。ただし、オミクロンが主流なので、重症化するケースはあまり多くありません。

②現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?

3月20日に全国共通のコロナ関連規制は撤廃され、企業や公共施設における陰性証明・接種証明の提示義務などはなくなりました。病院や介護施設、あるいは公共交通機関では、今後もマスクの着用が義務づけられています。

ただし、感染者数が過去最高を記録している状況での規制撤廃には、さまざまな方向から異論が噴出しています。実際、4月2日までは移行期間ということで国内の各州が自己裁量で規制を続けることが認められているのですが、すべての州が基本的に規制の維持を選んだそうです。それでも政府が全国共通の規制の撤廃に踏み切ったのは、連立政権に参加している自由民主党(FDP)が経済優先の政策を是とし、規制の撤廃に固執したからだと言われています。政府は連立を維持するために、自由民主党のゴリ押しに屈した形になります。

③ワクチン接種については、どのような現状ですか? 

3月20日の時点で人口の58.2%が3回目のワクチン接種を済ませています。2回摂取した人は人口の75.8%です。ファイザー/ビオンテックなどのmRNAワクチンとは性質の違うノババックスのワクチン(組み換えタンパクワクチン)が承認され、摂取が可能となったことで、これまでためらっていた人も接種するはずだと期待されたのですが、実際には接種率はほとんど増えなかったようです。つまり、いまだにワクチンを接種しておらず、かつ持病のない人たちは今後も摂取するつもりがないと考えられ、数字はしばらく前から横ばい状態です。

④近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

ワクチンの接種人口がこれ以上増えないこと、重症化が少ないことなどを理由に、出口戦略として規制の撤廃が始まりましたが、感染者数はいまだに増えていますので、状況は予断を許しませんし、不透明でもあります。たとえば、これまで感染者には10日の自主隔離が義務づけられていましたが、4月2日以降どうするかは、これから各州がそれぞれ決めることになります。また、クラスターが発生したときにも、各州がそれぞれの判断で規制を厳しくすることもできます。結局、国内の地域によってできることとできないことが異なってくると考えられ、しばらくのあいだは混乱が続くものと予想されます。


長谷川圭(はせがわ・けい):ドイツ語・英語翻訳家、日本語教師。ドイツ・チューリンゲン州イエナ在住


コロナ終息に向けて:各国レポート「第四弾」を始めます

この各国レポートも、今回で第四弾になります。
第一弾のレポートをアップしたのは、新型コロナウイルスが世界中に蔓延し、日本でも緊急事態宣言が出されていた2020年5月から6月です。第二弾は、いったん状況が落ち着いたのもつかの間、日本でも第二波が到来し、感染者数が急増していた2020年8月末から10月初旬。第三弾は、ワクチンが普及しつつある一方で、世界中で変異株が幅をきかせていた2021年5月から6月でした。

それから10カ月弱。日本ではいろいろなことがありました。
昨年夏には東京オリンピックが無観客で開催され、秋になると新たな死者数がゼロの日もあり、街なかにかなり活気が戻ってきました。ところが2022年の年明けとともに急激にオミクロン株の感染が拡大、なかなかピークアウトが見えず、感染者数はしばらく高止まりが続きました。それでも、ここに来てようやく、多くの都道府県で出されていた「まん延防止等重点措置」が解除されました。東京ではいまちょうど桜が満開です。観光地もこれからどんどん賑やかになりそうです。

では、世界各国はどうなのでしょうか? 最近では、ほとんどの人がマスクを着けずにショッピングやスポーツ観戦などを楽しんでいる海外の映像を見かけることが多くなりました。そして現在、ロシアのウクライナ侵攻とそのさまざまな影響が世界を揺るがしています。国や地域によっては、コロナ感染予防に気を配る余裕もないほど切羽つまった状況に追い込まれている方々がたくさんいます。日々のニュースでもこの話題でもちきりです。

一方で、この3月にむしろ新型コロナウイルス感染者数のピークを迎えた国の話も耳にしますし、日本でも、東京の新規感染者数は、本日2022年3月30日現在1万人弱と、1週間前より3000人も増えています。そういう数字を見ると、私たちがたんにコロナの状況に慣れてしまっているだけなのかもしれないとも思います。

はたして、世界では、ほんとうにコロナ問題が終息に向かっているのでしょうか?
そんな思いを抱きながら、各国レポート第四弾を始めます。

今回も第三弾までの執筆者の方々にレポートをお願いしました。
(あくまで執筆者の個人的なレポートです。執筆していただいた日とブログへのアップ日には何日間かのタイムラグがありますので、その間に状況が変わっていることがある点もご承知ください)

以下の質問に答えていただく形式です。
1 現在(執筆時)の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。
2 現在の生活のなかで、コロナウイルス関連で規制や制限されていること、義務付けられていること、支援されていることなどはありますか?(マスク着用、飲食店の営業制限、学校のリモート授業など)
3 ワクチン接種については、どのような現状ですか?(ワクチン接種「3回目」について、住民の受け取り方や対応、感想など)
4 近況や思い、今後の見通しなど、ご自由にお書きください。

これから、第四弾の各国レポートを順次アップしていきます。
ひとりでも多くの方にお読みいただけることを願っております。

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