今月の新刊(2016年9月)2冊目

Denmark 『ISの人質――13カ月の拘束、そして生還』

今月の新刊の2冊目は、「イスラム国」に拘束されたデンマーク人カメラマンの過酷な体験を、女性ジャーナリストがまとめたノンフィクション作品。

光文社刊(光文社新書)

2013年、紛争地域の人々を撮影するためシリアに入国したカメラマン、ダニエルが消息をたった。まもなく、家族のもとにISを名乗る組織からメールが届く。
「ダニエルを返してほしければ、200万ユーロを現金で払え」……

拘束までの過程、拷問の様子、家族や友人の思い、人質解放にむけた水面下での交渉、自国民のために身代金を払えないデンマーク政府の葛藤などが、綿密な取材をもとに生々しい言葉で語られています。

​「イスラム国」の監獄の実態を描いた​衝撃の一冊です。

 (K)