今月の新刊の2冊目は、「イスラム国」に拘束されたデンマーク人カメラマンの過酷な体験を、女性ジャーナリストがまとめたノンフィクション作品。
2013年、紛争地域の人々を撮影するためシリアに入国したカメラマン、ダニエルが消息をたった。まもなく、家族のもとにISを名乗る組織からメールが届く。
「ダニエルを返してほしければ、200万ユーロを現金で払え」……
拘束までの過程、拷問の様子、家族や友人の思い、人質解放にむけた水面下での交渉、自国民のために身代金を払えないデンマーク政府の葛藤などが、綿密な取材をもとに生々しい言葉で語られています。
「イスラム国」の監獄の実態を描いた衝撃の一冊です。
(K)