コロナ終息に向けて:各国レポート(7)韓国

south korea

コロナ2か月間の韓国

殿垣くるみ

韓国に来て2か月半が経とうとしている。そのうち何とかなるだろうとのんきな気持ちで留学生活をスタートさせたが、世界中でコロナが猛威を振るう様子を見ながら、自身の考えが甘すぎたことを思い知った。ただし、韓国は現在も予断を許さない状況ではあるものの、新型コロナウイルスの感染については収束に向かいつつあるといっていいだろう。5月6日に「社会的距離の確保」から「生活防疫」への移行が宣言され、2年間の細かな生活ガイドラインが発表された。

やっとここまできたという嬉しさと、これから先、2年間はコロナ以前の生活には戻れないことへのショックを同時に感じた。それでもこの発表は、韓国政府がコロナ災禍という事態を、責任をもってとらえているという姿勢の表れでもあり、韓国民は安堵したと思う。実際に現在、1,000か所で呼吸器クリニックを設置するなど着々と準備が進められ、ニュースや新聞記事では、ピーク時の現場の様子やその対策について振り返る内容のものが多く見受けられる。韓国は今、過去の経験と反省を糧に新たな準備をしている段階だ。

私が韓国に来た当初(2月終わり)は、やはり出歩いている人は少なかった。実際に、多くの韓流ファンは、SNSでシェアされていたようなまったく人がいない観光地の写真を見てショックを受けたのではないだろうか。でも私はむしろ、市民が利用する市場や店などに想像していたより人がたくさんいることに驚いた(もちろん通常よりは少ないとは思うが)。

4月からは、テスト勉強をする多くの学生たちと同じように、私もカフェをよく利用するようになった。5月6日の解除を契機に、旅行や買い物に出かける人が格段に増えたが(「リベンジ・ショッピング」と呼ばれている)、それ以前から、ソウルでは店やデパートが自粛も休業もすることはなく、市民たちも通常より外出等は控えつつも普段とあまり変わらない生活を送っていたと思う。

seoul

2020年3月6日(金)の市場の様子

ただ、その陰には徹底した対策があった。まず、PCR検査の呼びかけが幅広く行われていた。3月初旬に地下鉄を利用した際には、駅構内で韓国語、日本語、英語、中国語で、疑わしい症状が出たらすぐに連絡してほしいと連絡先についての放送が流れていた。また政府は、不法滞在者であっても今回だけは逮捕や取り締まりはしないと表明し、症状があれば必ず受診してほしいと発信した。そういった人たちを雇用する会社にも政府が直接呼びかけるなど、韓国語が分からない外国人や不法滞在者にも幅広く検査にアクセスできるように工夫している。

マスクについては、一時期、韓国でも不足していたが、韓国政府がマスクの流通をすべて管理し、国民すべてに適正な価格でマスクが行き渡るように「曜日制」でのマスク販売を開始。生まれ年の数字を曜日で割り振り、その曜日に薬局に行くと、2枚まで購入することができる。外国人登録証を持っていれば外国人でも購入できる。また、外国人登録証の発給待ちの時期があった私の場合でも、在籍している大学から無料でマスクを受け取ることができた。3月上旬には薬局以外でも適当な価格でマスクが売られているのを見かけていたので、マスクが不足した期間は短かったと思われる。

次に、日々更新される情報についてだが、国内・国外感染者、死亡者、隔離者、隔離解除者、検査数が毎日公表されるので、感染者の感染ルートも個人情報を最低限保護しつつ把握できる。毎日陽性者に関してアップデートされた情報が、近隣の区庁から携帯電話に通知された。このように、情報が日々公表され、その信頼が担保されているからこそ、韓国では買い占めやフェイクニュースで混乱することはなく、どれくらい警戒すべきかなど一人一人が考える基準を持つことができたと思う。

現在私が住んでいるソウルの感染者、死者数はどちらも少ない。死者数に関してはいまだ2名である。日本を含め、他国では首都が甚大な被害を受けるなか、ソウルで現在までこの状況を保つことができた点は、コロナ感染への対策について今後、各国を比較する際に注目すべき大きな要素になるかもしれない。

ただ、5月6日に「社会的距離の確保」が解除されたからといって予断は許されない。5月7日にソウル市内のクラブで集団感染が起こった。5月16日時点で、161人の感染者が確認されている。ソウル市内では感染者ゼロが2週間以上続いたという記録もあっけなく終わり、あらためて気の抜けない状況下にあることがわかった。

2月に1,000人規模の集団感染が発生した地方都市と同じく、7日の件でも韓国政府は徹底した封じ込め政策を行おうとしている。7日の集団感染の場合は、感染源とされる感染者が検査を受けるのが遅く、2,000人以上が接触した可能性があったため、政府当局は接触者への連絡を行い、7日の集団感染の現場のクラブに、連休をはさんだ6日間に入場した7,000人全員に検査を施すことを決定した。その後、さらに検査対象を広げ、現在(16日)、7日の集団感染関連で検査を受けた人は4万6,000人余りに上る。

もちろん韓国も多くの課題を抱えている。一部地域では支援金の対象から外国人を除外したり(のちに撤回されたが)、営業禁止令が出たクラブへの休業補償、また7日の感染者がゲイクラブに出入りしていたことも強調し発信され、同性愛を嫌悪するような発言も多く見られた。非常時だからこそ差別や偏見が露呈され、必要とされる支援が後回しになる。ただ、こうした課題はどの社会にもある、と私は思っている。重要なのはその課題を認識し、議論し、前進していこうという意思が社会にあるかどうだろう。

コロナ真っ只中ではあったものの、韓国では国政選挙が無事行われ、投票率は00年代の議員選挙で一番高かった。結果は、現文在寅政権を支える与党の圧勝。韓国市民が選挙によって下した現政権への中間評価が、さらに社会を前に進めていくだろう。今後、韓国社会がコロナとどう向き合っていくのか、ソウルの片隅から観察していきたい。


殿垣くるみ(とのがき・くるみ):韓国ソウル在住。一橋大学大学院修士課程在学中。

コロナ終息にむけて:各国レポート(6)アメリカ

united states of america

変化するいつもの風景

N.K.

5月11日現在、ジョンズ・ホプキンス大学の報告によると、アメリカ全体のコロナウイルス感染者数は134万人以上で、世界感染者の約3分の1を占める。患者数のもっとも多いニューヨーク州では減少傾向にあるが、ペースは非常に遅くアメリカ全体の感染者数は今も増え続けている。アメリカ全土の死亡者は8万人を超えた。

3月13日、トランプ大統領は国家非常事態を宣言した。これによりコロナウイルス感染拡大防止への取り組みに500億ドル(約5兆4000億円)の拠出が可能になり、州や自治体の対策への資金援助、中小企業に対する融資、連邦政府提供の学生ローンの利払い免除、保健福祉省の医療規制緩和など、さまざまな対策が進められている。具体的な対応は州や自治体によって異なり、現在も20以上の州で「stay-at-home order」、いわゆる外出禁止令が出ているが、徐々に規制緩和を進めようという動きもある。

外出禁止令が出ている地域では学校も閉鎖されたが、今では多くの学校でオンライン授業に移行、そして企業も可能な限りテレワークに移行しているようだ。外出はスーパー、薬局、病院など、生活に必要最低限の範囲に限られ、図書館、映画館、ジムなどはすべて閉まっている。

レストランでは店内での飲食はできず、テイク・アウトやカーブ・サイド・ピックアップと呼ばれるサービスのみで営業を続けているところが多い。カーブ・サイド・ピックアップとは、事前にネットや電話で注文した商品を店の駐車場など指定されたところまで取りに行くシステムだ。スーパーでもこのサービスを提供しているところがあり、我が家も4月に入ってから週にいちど利用している。調達した食品のうち、すぐに使う予定のないものや冷蔵庫に入れる必要のないものはそのまま車庫に数日放置しておき、その他の商品は裏庭にあるデッキのテーブルに並べ、ひとつずつ除菌ワイプで拭いてから家に運び込んでいる。

カーブ・サイド・サービスを利用せず、店内で商品を選んで購入している人の方が多いようだが、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)のために店内は一方通行になっており、最近アメリカでも一般的になりつつあったエコバックの使用も禁止されている。もちろん、今はどの店でも店員も客もマスク着用は必須だ。運動のための散歩やジョギング、そして犬の散歩は許可されており、我が家もできるだけ家族揃ってウォーキングをするようにしている。散歩中はマスクをしていない人が多いが、すれ違うときにはみんな、社会的距離を保つよう心がけているようだ。

先日、4月の雇用統計が発表された。農業分野以外の就業者数は前の月と比べて2050万人減少、失業率は14.7%となり、大恐慌直後の水準まで悪化した。生活困窮者を支援するフード・バンクには無償で配られる食料品を求めて長蛇の列ができているという。メディアの報道もウイルス感染関連だけでなく、これからますます深刻になるであろう経済や雇用問題に関するものが増えている。

私が働く大学では、2月下旬ごろから、大学の建物の出入り口やエレベータの昇降口などに消毒噴霧器が置かれるようになった。留学やインターンシップで日本に行っていた学生たちに大学からアメリカへの帰国指示が出たのも、このころだ。しかし、そのときはまだ日常生活にはさほど大きな変化はなく、マスクをしている人も皆無だった。アメリカの大学では3月に1週間ほどの春休みがあり、多くの学生が帰省や旅行で各地を移動する。春休みを前にして、私の周囲でも徐々にウイルス感染拡大を懸念する声が聞かれるようになった。そして春休みに入るとすぐに、大学の授業をすべてオンラインに移行するとの連絡が入った。そのころからウイルス感染に対する緊張感が急に高まった気がする。

私はオンライン授業への移行が決定してから実行までの約10日間、休み返上で準備をして、オンライン授業に挑んだ。学生のなかには、予定されていた留学がキャンセルになってモチベーションをなくしたり、ウイルス感染への不安や閉塞感からストレスが溜まり、授業に参加できなくなったりした学生も少なくない。コロナウイルスに翻弄された春学期は4月末にとりあえず終了したが、今後そのような学生たちのケアも大きな課題になるだろう。

大学に勤める者としてとくに気になるニュースがある。今日現在、オンライン授業に対して不満を持った学生たちが学費の一部返還を求めて全米26の大学に対し集団訴訟を起こしているというのだ。8月末から始まる秋学期もオンライン授業になるのか教室に戻ることになるのか、まだ決定していない大学も多い。

我が家でも自宅待機が始まったころ、外では春の花がちょうど咲き始めていた。その後、庭の桜も昨年同様きれいに咲き、今ではすっかり葉ばかりになってしまった。いつもの散歩コースには、いつのまにか新緑が茂って、木陰ができるようになっていた。いつも通りのそんな時間の流れ方が、今年はちょっと違って感じられる。


N.K.:大学講師。アメリカ東部在住。

コロナ終息にむけて:各国レポート(5)マダガスカル

madagascar

インド洋の島国マダガスカルにおけるコロナウイルス感染防止の舵とり

フランス語情報センター翻訳チーム

マダガスカルは、現地語では好んで「先祖の土地」を意味する「タニンヂャザナ」と美称され、バオバブの巨木や高品質のバニラで知られる、アフリカ最大の島国です。1960年にフランスから独立し、日本の1.6倍の国土に約2,700万の人口を擁するこの国は、46歳のアンドリー・ラジョリナ大統領の指揮下、世界の最貧諸国の常連からの脱出をめざしています。

つい先日まで、新型コロナウイルス感染者数の増加は連日1桁台で推移し、マダガスカル政府主導のコロナウイルス対策が感染の拡大防止に奏功していたかと思われていました。ところが、5月7日分の政府発表で突如35人の新規感染が明らかになり、現地消息筋の抱いていた密かな危惧が、いきおい現実味を帯び始めた感があります。

最新の5月13日分の政府発表によると、マダガスカル国内の累計感染者は212人、累計快復者は107人、入院者は105人、重症者および死亡者はなし。13日の新規感染者は20人、このうち15人が沿岸部の港町トアマシナ(別称タマタブ)、3人がバオバブ街道で有名なムラマンガ、2人が首都のアンタナナリボに在住する者です。なお、実施されたPCR検査は、5月10日までに4,481件。

マダガスカルにおけるコロナウイルス対策は、3月22日、ラジョリナ大統領がマダガスカル全土における15日間の国家保健緊急事態を宣言して本格的に始動しましたが、4月19日からは段階的な緩和措置へ移行しています。緩和後の主要規制は以下のとおり。

・車両利用(徒歩を含む)での移動可能な時間は6時から13時まで。
・違反者に罰則を設けたマスクの着用義務の継続。
・大都市圏3県アナラマンガ(首都アンタナナリボの所在県)、アチナナナ(トアマシナの所在県)、オート・マツィアチャ(フィアナランツァの所在県)の住民の県外移動禁止。
・夜間の自宅外出禁止時間の短縮(21時から午前4時まで。3月22日以降緩和までは20時から午前5時まで)。
・50人以上の集会、家族の祝宴、スポーツイベント、文化イベントの引き続き禁止。
・民間企業の業務再開を各企業の判断に委ねる。
・行政省庁は最低限の業務を再開する。
・レストランおよび食堂の営業時間は13時まで。ただし13時以降は配達サービスを可能とする。
・公共輸送機関の再開。乗客数を制限しての乗り合いバスとタクシーの営業再開。
・公立および私立学校の再開は段階的におこなう(最終学年および3年生の授業は4月22日、7 年生は4月27日から)。

私どもが現地の活動拠点としている有限会社ソマコワ社は、上述の移動禁止対象圏のアチナナナ県の沿岸部トアマシナにあり、コロナウイルス感染者を収容する国立ムラフェーノ病院が徒歩10分の距離にあります。5月7日から13日までにマダガスカル全体で合計89人の感染者が確認され、そのうち52人がトアマシナ在住です。ソマコワ社の主要スタッフも近隣に居住していており、この数値を見ていると、関連情報にはいやがおうにも敏感になります。

日本のメディア(5月6日付け朝日新聞デジタル)でも紹介され、ラジョリナ大統領自らのトップセールスによって昨今とみにメディア露出度の高くなったマダガスカルの伝統生薬「アルテミシア」関連の情報もその一つ。マダガスカル国内では、「CVO」の商品名でコロナ感染予防・治療用に薬局の店頭で販売されています(写真は、店頭に並ぶCVO)。

cvo

CVOの販売価格は1リットルが3,000アリアリ(日本円で約85円)、330㏄の瓶入りが1,500アリアリ(約45円)、14包入りの煎剤が1万アリアリ(約285円)。最貧困層と学童には無料配布がなされているようですが、法定最低賃金が月額20万アリアリ(約5,700円)ですので、庶民にとって特に安価なわけではありません。

CVOに使われているアルテミシアはヨモギ属キク科の植物。マラリアの予防・治療に使われてきました。マダガスカルでは、乾燥したアルテミシアが路上で売られています。原産国は中国。マラリアとの闘いでもあったベトナム戦争で、米軍は治療薬としてキニーネ(クロロキン)を使って兵力を維持していたのに、ベトコン・解放軍には治療薬がなく兵力の減耗が避けられませんでした。そこでホーチミンは毛沢東に援助を依頼。中国から北ベトナムに提供されたのがアルテミシアです。アルテミシアはマラリアの予防・治療に絶大な効果を発揮し、北ベトナムの戦争勝利に貢献しました。そして、マダガスカルを含むアフリカ諸国でも栽培されるようになりました。

アルテミシアは、人体に無毒であることが証明されているそうですが、WHOはその「使用を推奨しない」としており、フランスでは販売が禁止されています。フランスのテレビ局France 24は「マラリア・ビジネス」というドキュメンタリー番組で、その理由を「製薬会社からの圧力である」と結論づけています。

そのようななかで、ラジョリナ大統領は5月11日、コロナウイルスに対するCVOの効能に関するFrance 24の座談会に出席し、「マダガスカルではコロナウイルスの治療にCVOが使われており、明らかに効果がある。マダガスカルでのコロナウイルスによる死者はゼロだ」と言い切りました。

他方、コロナウイルス感染の報告のない北西部の港町マジュンガで、5月3日に24名のデング熱の感染が発生し、同日中に市内全域の清掃が行われたにもかかわらず、6日時点で感染者数は9倍強の227名に急増しています。デングウイルスの感染力は非常に強く、今後の爆発的感染拡大が懸念されます。現時点のマダガスカルは、コロナ後の世界を語る前に、次なる難局との対峙を余儀なくされていると言っても過言ではないでしょう。


株式会社フランス語情報センター翻訳チーム:代表の中平信也(なかだいら・しんや)とパートナーの脇るみ子(わき・るみこ)で運営。どちらも日本在住のフランス語通訳・翻訳者。マダガスカルと日本のあいだを定期的に往復している。

コロナ終息にむけて:各国レポート(4)ドイツ

germany

コロナとドイツとマスク

長谷川圭

私はドイツ在住なのですが、ドイツもコロナに見舞われ、わりと早い時期にロックダウンに踏み切りました。ヨーロッパでのロックダウン事情については、他の方がきっと詳しく報告してくれるでしょうし、メディアでも多く取り上げられていると思うので、本稿では少し違う切り口から、今回の騒動を眺めてみたいと思います。

皆さん、マスクをしていますか? ここドイツでは最近全国でマスクの着用義務が発令されました。といっても、四六時中マスクをするのではなく、スーパーや電車やバスの中など、人が集まる場所では、ということですが、それでも「義務」です。ドイツでマスクの着用が「義務」づけられたのです。ヨーロッパでの生活に詳しい方は納得できると思いますが、これは信じられないことです。なぜならドイツでは、そしてドイツ以外のヨーロッパ諸国の多くでも、つい最近まで、マスクなど犯罪者が顔を隠すためにするもの、というイメージしかなかったのですから。

私はドイツに住みはじめてから27年になりますが、これまで日本に行ったことのあるドイツ人から何度、日本人のマスク好きをからかわれたり、説明を求められたりしたことか。本当にうんざりするほど、「日本人はなぜマスクをするのだ? 人に見られたくないほどブサイクなのか」などと質問されてきました。2000年代にSARSが流行したとき、近所の薬局でマスクがあるかと尋ねたことがあるのですが、そのとき店員は本当にぷっと吹き出して「そんなものがあるわけがない」と言ったほどです。

そのドイツが掌を返したように、マスク着用の義務化に踏み切ったのです。日本ですら義務ではないのに。何がそのきっかけになったのでしょうか? そこには私が今住んでいる街が大いに関係しています。

私はイエナという地方都市に住んでいます。人口11万人足らずのこぢんまりとした街で、大学があって2万人ちょっとが学生。ざっくり言って、人口の5人に1人が学生で、そのうちのかなりの数が外国人留学生ですし、ドイツ人学生の多くも就学中に一度は外国に留学します。そしてもうひとつ、イエナには自慢があります。レンズや顕微鏡などで有名なカール・ツァイス社の本拠地なのです。もちろんツァイスはグローバルに取引をしています。つまり、イエナは近くに大都市のない人里離れた地方都市なのですが、かなり国際的なのです。

そのイエナも当然コロナに襲われました。市は学校も大学も閉鎖しました。スーパーなど不可欠な商店以外の店舗も、レストランも営業が禁止されました。そして4月に入ったころ、全ドイツ人が驚いたことに、他の都市ではまったくそんな話は出ていなかったのに、それどころか国の保健当局が「マスクにはまったく意味なし」と正式に発表していたのに、市議会が独自の判断で、スーパーや路面電車・バスといった人が集まる場所ではマスクを着用することを市民に義務づけたのです。イエナは他の都市と違って高度に国際的なので、中国、イタリア、スペインなどと往来している人も多く、リスクが高い。だから、感染予防につながる可能性のあることはなんだってする、という理由で。

私の記憶が確かなら、4月6日の月曜日からマスクの着用が義務になるという発表が、4月3日の金曜日に行われました。実質、土日を挟んですぐに実施ということです。当時のドイツは他国と同じで深刻なマスク不足に苦しんでいました。医療関係者以外でマスクをもっている人など、あまりいません。そこで、市議会が金曜日のうちにこう追加発表します。「今日か明日中にネットにマスクの縫い方をアップするので、自分で縫ってください。材料を売る店は休業対象から外しますので」。これには、私も唖然としました。自分で縫えって言われても……。たとえ裁縫が得意だとしても、ドイツではそもそも日曜日は店舗が休みなので、材料を買いに行けるチャンスは土曜日の1日だけ。この日を逃したら、(少し街外れに住んでいて、自家用車のない人は)マスクの材料を買うために街まで歩いていかなければならなくなります。マスクなしでは、バスにも乗れないのですから。おそらく抗議や不満が殺到したのでしょう。結局、市議会はその週末のうちに規制を緩めて、「スカーフやバンダナなどで鼻と口を覆うだけでもよしとする」と発表したのでした。

これはドイツの全国ニュースでも大々的に取り上げられ、イエナにはドイツ全土からの注目が集まりました。マスクは本当に有効なのだろうか……。すると、どうでしょう、他の都市では感染者がうなぎのぼりに増えていったのを尻目に、イエナでは感染がさほど広がらず、4月の後半からは新規感染者ゼロの日が続くようになったのです。この結果を見て、他の都市でもマスク着用を義務づける動きがちらほらと現れました。そして5月に入って感染の波が弱まったところで、政府がロックダウンの一部緩和を発表し、その条件として人が集まる場所ではマスクをすることを求めた、という次第です(本当は州政府との絡みなどで、もうちょっと複雑なのですが)。

実際にマスクに感染予防の効果があるのか、マスクを義務づけることによって人々の衛生意識が一般的に高まり、それが結果として感染拡大を抑えたのか、本当のところはわかりません。でも、今回の騒動で「マスク文化」がドイツに定着しそうな勢いです。そのきっかけをつくったのがイエナというわけです。もし、イエナが市民にマスク着用を求めていなかったら、少なくともドイツでは、コロナ禍は違う発展を遂げていたかもしれません。

以上、ドイツでのマスクにまつわる裏話でした。皆さんもマスクをして、手を洗って、この危機を乗り越えてください。


長谷川圭(はせがわ・けい):ドイツ語・英語翻訳家、日本語教師。ドイツ・チューリンゲン州イエナ在住。

コロナ終息にむけて:各国レポート(3)中国

china

日常を取り戻しつつある中国

高希

私は現在、中国の成都市に住んでいます。コロナウイルスの感染が大量に発生した武漢市まではおよそ1200キロメートルで、東京から福岡までの距離とほぼ同じです。1月23日に武漢市がロックタウンになってから、中国国内の感染者は2月中旬にピークをむかえ、3月には軽症の人が回復して退院。4月になると帰国者に感染者が増えて、いまはもう落ち着いている状態です。5月10日時点の国内の累計感染者数は8万4,435人、現存の感染者は283人、死亡者数は累計4,643人です。

成都市では現在、ほとんどの店が開いています。飲食店は3月の時点ではまだテイクアウトのみでしたが、いまは店内で友達といっしょに食事を楽しむことができます。人が集まりやすい公共機関、たとえば美術館やジムは入館人数をコントロールしていますが、残念なことに映画館はまだ閉まっています。長時間、狭い空間に人が集まると、やはり感染リスクが高くなりますよね。成都市の学校はだんだん再開していますが、地方によっては今学期いっぱい在宅授業のところもあります。

ですから、町のなかは以前と同じように、人混みで賑やかです。でも、ひさしぶりに地下鉄に乗ったら、「ここは日本なのか?」と不思議に感じました。みんなマスクをしていて、あまり会話をしていないからです。中国人はもともとマスクをつける習慣がなかったのですが、ウイルス予防のためだいぶ変わりました。地下鉄やデパートなどではマスク必須なので、この状況はまだまだ続くでしょう。

以前の生活に戻れたのは、政府やコミュニティ、人々の自粛、特に医療従業者のおかげだと思います。政府は「感染源をすべて見つけ出し、感染者を全て隔離させる」などの方策を作成し、コミュニティの力を活用して、コロナウイルスが発生した地方へ行った人には14日間の居宅隔離を義務付けています。また、武漢などの感染者が多い地域ではモバイルキャビン病院(Mobile Cabin Hospital)が建築され、感染者を集中的に治療、看護されていました。医療従業者が足りないときには、国が感染者が少ない地方から医者や看護者を募集して派遣していました。いまでは国内の感染者数が少なくなったため、海外から帰国した人が厳しく検査されています。帰国者は強制的にホテルで14日間隔離され、症状がある、または感染リスクが高い人に対しては検査が行われます。陽性と判明したら、指定の病院でさらに隔離されるのです。

ウイルスの影響で多くの企業の経営が厳しくなってきていますので、国は家賃減免や社会保険費減免などの政策を講じ、企業の負担を軽くしようとしています。また、ウイルスで膨大なダメージを受けた旅行業を復興させるために、多くの観光地で無料キャンペーンが行われています。私もそれを活用して、成都市の近くにある青城山に行ってきました。写真はそのとき撮影したものです。緑があふれて気持ちよかったです。一日も早く海外の方々にこの絶景を楽しんでもらいたいですね。

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2020年は日本にとっては待ちに待ったオリンピックの年。私も楽しみにしていて、オリンピックグッズをたくさん買いました。でも、延期になって残念です。コロナウイルスが早く終息し、来年日本へオリンピックを見に行くのを楽しみにしています。

日本のみなさん、がんばってください!


高希(こう・き):中日・中英翻訳者。中国南西部の四川省成都市在住。

コロナ終息にむけて:各国レポート(2)スウェーデン

sweden

「独自路線」で有名になってしまったスウェーデンより

久山葉子

スウェーデンはついに死者数が3000人を超えましたが、ピーク自体は4月頭にあり、そこから安定、減少傾向になっているので、市民の気持ちはかなり落ち着いてきている感じがします。

スウェーデンは結局ロックダウンも義務教育の休校もすることなく、今にいたっています。日常生活ではリモートワークが推奨され、大人はなるべく家にいますが、わずかでも風邪の兆候があれば外に出てはいけない(これは子どもに関しても同じ)ことになっています。外に出る場合は、必ずソーシャルディスタンスをとること。それを守っていれば、ショッピングをしたりレストランで食事したりすることもできます。絶対に禁止されているのは、高齢者施設の訪問と、50人以上の集会です。

わたし自身は高校で日本語を教えているのですが、3月17日火曜日に教育大臣から「高校・大学・成人学校はオンライン授業に移行するように」と突然のお達しがありました。翌水曜日に教員で集まってオンライン授業の準備をし、木曜日の朝8時15分にはオンライン授業が始まりました。ちゃんと生徒たちが集まってくれるのか不安だったのですが、なんとわたしの授業の出席率は100%。さすがデジタルネイティブな子どもたちです。オンラインだと少しくらい体調が悪くても出席できるので、その後も出席率は普段よりずっと高く、先生としてはうれしいかぎり。

この状態になってすでに2か月近くが経ちましたが、長引いてつらくなってきたというよりは、すっかり慣れてきたという感じです。もともとスウェーデンは禁止しすぎない”持続的可能な”政策をとっていて、この状態が長引いても大丈夫なようになっています。

子どもは学校に通えているし、たしかに外出することは各段に減りましたが、自炊に飽きたら高級レストランのテイクアウトを試してみるなど、大人たちも気晴らしをしています。所属しているアマチュアオーケストラの演奏会も練習も中止になってしまってさびしいですが、そのぶん、世界各国でオンライン開催されるセミナーやイベント、座談会などに顔を出し、ふだん田舎に住んでいる者としてはむしろ世界が近くなった気さえします。テクノロジーのおかげですね。

もちろん、この状態が長引けば長引くほど、経済への影響も大きくなります。今、自分にできるのは、うつらない・うつさないように気をつけて行動すること、そしてテイクアウトやショッピングを通じて地元のお店やレストランを支援することかなと思っています。スウェーデンの様子についてはこちらのエッセイにも書いていますので、ご興味のある方はどうぞ。

いまだ一斉休校していないスウェーデン、その理由とは 在住翻訳家のママが語る

スウェーデンの独自コロナ対策、キーワードは「信頼関係」か

コロナ禍でスウェーデン政府への「大批判」が「信頼 」に変わっていった4つの理由

今回のコロナで、各国の強みと弱い部分がはっきり浮き彫りになった気がします。自分の住んでいる国なのに、今までうやむやにしてちゃんと学んでこなかったことを、これを機会にしっかり見つめ直したいと感じるようになりました。オンラインでのコミュニケーションが活発になったことにも背中を押され、今まではお名前は存じ上げていただけの、スウェーデンの各分野にくわしい日本人の方々に連絡をとり、ご意見をうかがったりもしました。なかにはみなさんとシェアしないともったいなさすぎる! と思うようなやりとりもあり、機会を見つけては記事として発信するようになりました。

たとえば、今回スウェーデンは高齢者の死亡率が非常に高かったのですが、それがなぜなのかをカロリンスカ大学病院の泌尿器外科の医師をされている宮川絢子先生にうかがい、記事として公開しています。

スウェーデン新型コロナ「ソフト対策」の実態。現地の日本人医師はこう例証する

ほかにも環境にくわしいジャーナリストの方にお話をうかがったり(記事は今後公開予定)、この週末には教育・人権に関する座談会も拝聴させていただいたりしました。他国に住んで子育てをしているライターさんたちともネットワークを作り、いっしょに発信するプロジェクトも進めています。

というわけで、自宅に閉じこもっているわりには、学びの量が今までよりも格段に増え、刺激を受ける毎日です。今後もどんどん発信予定ですので、ご興味があればわたしのTwitter (@yokokuyama)をフォローいただければと思います。


久山葉子(くやま・ようこ):翻訳家、エッセイスト、日本語教師。スウェーデン中部のスンツヴァル在住。

コロナ終息にむけて:各国レポート(1)フランス

france

2カ月ぶりにロックダウン解除

白仁高志

私は今年の秋で在仏27年になります。

今回、フランスが外出制限を始めた直後の3月19日に日本からフランスに戻りましたが、その時点ですでに外国人観光客はフランスに入国できなくなっていました。私は10年カードという半永住権のようなものを保有しているので、無事、空港のパスポート審査をパスして、フランスの自宅に戻りました。

フランスの外出制限は大変厳しくて、自宅から1km以内しか動くことができず、それも最低限の食料品の買い物、および1時間以内の、ジョギングなど一人でやる運動が許されているだけ。お店は食料品を扱う店以外は営業が禁止されました。学校も、幼稚園から大学まで全て閉鎖されました。

ちなみに私は、パリではなく、パリの北郊外にあるクレイユという町に住んでいて、すぐ南のサン・マクシマンという町には、ヨーロッパで最大規模のショッピング・ゾーンがあります。日本でいえば、ヨドバシカメラ、東急ハンズ、ヤマダ電機のような店がずらりと揃っているのですが、それら全てが閉店し、唯一営業しているのは、CORAという巨大スーパーと、その他、2、3の食料品を扱うスーパーぐらいでした。CORAのレジのところには、当初から1mごとにマーキングテープが床に貼られ、買い物客もそのテープで示された距離をよく守って、前の人と離れて並んでいました。

ただし、マスクをしている人は、半分以下でしたね。最近はさらに少なくなっています。

また、内務省のホームページから外出証明書のフォームをダウンロードして、それに外出の動機、時間を明示し、署名したものを持ち歩かなければなりません。ダウンロードできない人は、同じことを書いた手書きの紙ですますことができたようです。そのうちに、ダウンロードしたものをプリントアウトしなくてもスマホの画面を見せるだけでOKになりました。単に友達に会うとか遊びにいくという理由では外出が許されず、違反した場合は135ユーロ (約1万6000円) の罰金が科せられます。

私は外出許可書の提示を求められたことはありませんし、クレイユの知り合いでもそういう話はきいていませんが、パリではあちこちの通りに大量の警察官が出ていたようです。4月15日時点での情報ですが、全国で580万件の尋問があり、35万人に罰金が科せられたそうです。その後はさらに増えているはずです。

この外出禁止中は、いつも通っている理髪店ももちろん休業していたので、生まれて初めて洗面所で鏡を見ながら自分で散髪をしました。普段、テニスやゴルフ、筋トレなど、運動は欠かさずやる生活をしていたので、それができないのはかなりのストレスでしたが、自宅リビングでの筋トレと、自宅から1km以内の散歩とを1日おきに交互に続けています。クレイユの周辺は、先ほどご紹介したショッピング・ゾーンとは別に、広大な森で囲まれており、新緑の季節でもあったので、小鳥の声を聴きながら散歩ができたのには随分と癒されました。ニュースによると、今回のコロナ禍を機に、パリジャンでも、どこか郊外の緑の多い所に移住したいと思う人が増えたとのことです。

フランスでは、今回の新型コロナウィルスで2万6000人以上の死者が出ましたが、もし外出制限をやっていなかったら死者数は6万人ぐらいにのぼっていただろうと言われています。

幸い、ようやく収束に向かいつつあり、まさに本日、5月11日から、さまざまな条件付きではありますが、外出制限が解除され、レストラン・カフェを除くお店が営業を再開することになっています。戸外で行う個人のスポーツ 、ジョギング・サイクリング・ゴルフ・テニス (シングルスのみ) は解禁。サッカーなど集団でやるスポーツや格闘技などの人と接触するスポーツは依然として禁止。映画館・美術館も休館が続きますが、これまで自宅から1kmしか動けなかったのが、一気に直線距離で100kmまでの移動が認められ、しかも外出証明書の携行も必要なくなるので、だいぶ解放感があります。ただし、本日から公共交通に乗車する場合にマスクが義務付けられ、違反した人には、やはり135ユーロの罰金が科されることになっています。

先日の国民議会での演説でフィリップ首相は、「コロナウィルスとの共存」を真っ先に強調していました。ワクチンなど有効な対策が見つかるまでは、外出制限が解除されて解放感を味わいつつも、気を抜かずにいこうという姿勢が、フランス国民の間で共有されているものと思われます。


白仁高志(しらに・たかし):フランス語・英語の翻訳・通訳者。フランス・パリ郊外のクレイユ在住

「コロナ終息にむけて:各国レポート」を始めるにあたって

世界各国でまだまだコロナ感染の不安が消えない日々が続いています。

日本でも、東京をはじめ多くの都市において非常事態宣言がさらに延期されることになり、なかなか先が見えません。

国により違いがあるとはいえ、この事態を乗り越えていくためには、日本も他の国に学ぶところは多いと思います。

一方で、今回の災禍は世界規模、地球規模のもので、国境を越えた闘いも必要になってくるのではないでしょうか。

ですが、海外の人々の現状や生活ぶりについては、テレビのニュースでたまに伝えられる程度。紹介される国もとりあげるテーマもとても限られています。

弊社が日ごろ、翻訳などを依頼している方のなかには、海外在住者がたくさんおられます。

そこで、その方たちを中心に各国の現状や生活ぶりをレポートしていただき、「コロナ終息にむけて:各国レポート」と題してこのブログで紹介していきます。

なお、同じ国でも地域によって事情が違い、人によって見方は変わります。それぞれの記事はあくまで執筆者の個人的なレポートであることを申し添えておきます。

ひとりでも多くの方に読んでいただければ幸いです。

株式会社リベル

いま、ぜひ読んでほしい2冊

久しぶりのブログです……。

現在、世界中の人々が同じ脅威にさらされながら必死の闘いをつづけています。まさしく地球規模の人類全体にかかわる闘いです。

そんななか弊社は、緊急出版される以下の二冊の翻訳にかかわりました。どちらも、いまこのときに、日本でも多くの方に読んでいただきたい作品です。

giordanoパオロ・ジョルダーノ著
早川書房、2020年4月25日刊

パオロ・ジョルダーノは、物理学者であるとともに、2008年のデビュー作『素数たちの孤独』(邦訳は早川書房刊)で数々の文学賞を受賞した現代イタリアを代表する作家です。

そんな著者が、イタリアで新型コロナウイルス感染爆発の予兆が現れた2020年2月末から書きはじめた27のエッセイ集。

ウイルス感染との地球規模の闘いによって、ここ数か月で私たちの生活がいかに激変したかが、科学的かつ冷静に分析されています。

日本語版の著者あとがきでは、この事態の本質を見据えることの大切さと、人類はコロナ後の世界をどう生きるべきかが問いかけられます。

「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」

27カ国で緊急出版され、日本でも刊行前に48時間限定で行なれたウェブでの全文公開は累計90万ビューを記録 。各メディアでも続々と取り上げらている話題の書です。

『人類対新型ウイルス――私たちはこうしてコロナに勝つ』

quineトム・クイン著
朝日新聞出版(朝日新書)、2020年5月13日刊

人類とウイルスとの数千年にわたる闘争史を活写し、人類の驕りに警鐘を鳴らす一冊です。

いったん「叩いた」と思っても、変異を繰り返し、人間の抗体反応の隙を突いて何度でも牙を剥くウイルス……。

ウイルスとは何なのか。古代から現代まで、人類はウイルスにどのように立ち向かってきたのか。対処法は?

2010年に刊行されて話題になった新書の再刊です。

(M)

染田屋茂の書籍翻訳ワークショップ2019

通学講座「染田屋茂の書籍翻訳ワークショップ2019(ノンフィクション編)」の募集を開始しました。

翻訳本の編集者として、また翻訳家として長年の経験をもつ染田屋氏と ともに、書籍翻訳の全プロセス(翻訳、推敲、校正など)を実践的に学べるワークショップです。1クラス6名という少人数制で、翻訳について徹底的に学べます。

ジャンル: 英語ノンフィクション
対象: 書籍翻訳経験のある方、書籍翻訳の勉強をされている方、あるいは同程度の翻訳力のある方(※翻訳スキルチェックによって受講者を決定いたします)
定員: 6名
日時: 2019年5月18日から2019年12月ごろまで
全9回、土曜日 14:00~16:00

※ くわしくは応募要項(PDF)をご覧ください
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