書籍翻訳者として仕事をするにあたって、
手元に置いておきたい書籍の紹介、第2弾です。
今日ご紹介するのは、
講談社校閲局編
『日本語の正しい表記と用語の辞典 第三版』(講談社)
です。
マスコミ各社から、いわゆる用字用語集と呼ばれるものが刊行されています。
たとえば、
『記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集』(共同通信社)
『NHK漢字表記辞典』(NHK出版)
『朝日新聞の用語の手引き』(朝日新聞出版)
『毎日新聞用語集』(毎日新聞社)
『読売新聞用字用語の手引き』(中央公論新社)
など。
なかでも、講談社の社内用資料集を一般に公開するかたちで刊行された
『日本語の正しい表記と用語の辞典 第三版』
は、新聞社や通信社から刊行されている用字用語集とは違って、書籍用の表記基準が示されているので、書籍の翻訳に携わるのであれば、まず備えておきたい一冊です。
この本はとくに、「数字の書き方」(113~186ページ)が充実しています。
数字の表記に迷ったら、『日本語の正しい表記と用語の辞典』を参考にすれば、
たいていのことは解決するはずです。
ところで、数字といえば、
十年一剣を磨く
という言葉をご存じでしょうか。
中国唐代の詩人、賈島(かとう)の詩の一節に出てくる言葉です。
書籍翻訳者デビューをめざして、日々、剣を磨きつづけている方も多いと思います。
これからも、その剣を磨くために役立つ情報を、折に触れてこのブログでお届けしたいと思います。
ちなみに賈島は、「推敲」の故事でも知られています。
次回は、推敲や校正にまつわる話題を取り上げようと思います。
(S)